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Jリーグ『秋春制』移行報道、鹿島の小泉社長「何も決まっていない」。『年間制』のメリットも近年論点に

写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

「課題や論点が多く、建設的にもっと検討、議論すべき」

 J1リーグ鹿島アントラーズの小泉文明社長 が4月13日、自身のツイッター(@Koizumi)を更新し、一部報道であった「Jリーグの秋春制への移行、ほぼ全てのクラブが同意」という記事を受けて、「未だに何も決まっていない」「この記事にあるような決まったことは何も無いです」と、クラブ代表者の一人として否定している。

 小泉社長は次のようにツイートした。

「過去から何度も議論してきて 未だに何も決まっていないのにスポニチさんは何故このような記事を書かれたのか。朝から反響が大きく問い合わせが来てますが、この記事にあるような決まったことは何も無いです。課題や論点が多く、建設的にもっと検討、議論すべきだと思っています」

 Jリーグの「秋春制」の議論については、降雪地のクラブの反対などを受けて、2017年に「今後10年間」議論が凍結され、事実上の“見送り”となった。

 しかしAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の2023-24シーズンからの「秋春制」以降に伴い、改めて議論が再開されていた。

 ただしイングランド・プレミアリーグを頂点とした欧州主要リーグに世界中の人材と資金が集中するなか、昨今は4月に「年度」が開始する日本のJリーグが「秋春制」に切り替えるメリットは限定的であるとも言われる状況にある。

 Jリーグが「秋春制」にすれば、欧州主要リーグ、さらにはサウジアラビアなど中東勢と、同じ時期の移籍マーケットで選手獲得を争わなければいけなくなる。加えて、Jリーグのみならず、日本サッカー全体のカレンダーを変更する必要がある。現状ではブラジルをはじめとした南米、アフリカ、北欧の各国リーグなどは、Jリーグと同じ「年間制(春冬)」で、そういったリーグからの補強を行いやすいというメリットなども挙げられる。

 もちろん、Jリーグがそういったメリットを整理し、生かし切れていない現状もある。一方、結果的に“世界”と台頭に渡り合えない、Jリーグの選手の移籍に様々な問題が生じる、欧州の一流選手が日本を選びにくくなる――といった課題は残ったままになる(秋春制移行で解決するわけではないものもあるが)。

 いずれにせよ、Jリーグだけでは解決できない大きなテーマである。“秋春制決定的”と報じることで方向性を定めようとするかのような突然の報道に、小泉社長も困惑しているようだ。

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