【神戸2-3横浜FM】無情にも大迫勇也「3D」オフサイドラインでゴール取り消し。ボール要求したあとの左肩が…
大迫勇也。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
「2D」であれば認められていた!? アンデルソン・ロペスが2ゴール、F・マリノス暫定2位浮上。
[J1 9節] 神戸 2-3 横浜FM/2023年4月22日19:03/ノエビアスタジアム神戸
J1リーグ9節、横浜F・マリノスが渡辺皓太の一撃とアンデルソン・ロペスの2ゴールで、ヴィッセル神戸に3-2の逆転勝利を収めた。
試合開始からテンポのなかなか上がらない王者に対し、ホームの神戸が果敢なハイプレスから仕掛ける。そしてダイアゴナルのボールを効果的に活用。汰木康也はアグレッシブに背後のスペースを突き、そこに元日本代表FWコンビの大迫勇也&武藤嘉紀が絡み、ボランチの齊藤未月と山口蛍もぶ厚くフォロー。19分にミスを突いて汰木が先制、さらに28分には汰木のクロスを大迫がねじ込み2点差とした。
しかし、そこから修正した横浜FMが挽回。33分にアンデルソン・ロペス、45+2分に渡辺皓太と決めて同点とする。
そして47分、結果的にこの日の分水嶺となった疑惑のシーンが起きる。神戸が横浜FMのGKからのビルドアップをカット。武藤の右サイドからのパスを大迫が決めて、再び勝ち越した、はずだった。
しかし――ここでVARが発動。3Dのオフサイドラインにより、大迫の左肩が出ていたとして、オフサイドのファウルで得点が取り消されたのだ。
公開された画像では、左肩が数センチ出ていたという判定。結果的に、大迫がボールを要求したあと下げた左肩が対象に。彼自身はオフサイドにならないように足を引いていたのだが。
オフサイドラインそのものの引き方(画面上で1ミリ違うだけで判定も変わる)、ボールを蹴った瞬間の捉え方(そこはVTRの1コマずつで判断しているという)……。もちろん完全なオンサイドだったとは言えないものの、そのあたりを考慮すると、“絶対的”に正しいかは疑問が残るシーンになった。
いずれにせよ昨季までのピッチ上のみに線を引く「2D」のオフサイドラインであれば、このゴールが認められていた可能性は高い。テクノロジーの優先により、副審の目が間違っていた、という決定が下される形になった。
結局ここからも攻め合いになり、横浜FMがアンデルソン・ロペスのこの日2点目で逆転に成功。ゴール前での迫力で上回ったF・マリノスが、勝利を手繰り寄せた。
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両チームともに積極的に攻撃を繰り広げていった上位対決にふさわしい好ゲームだった。神戸は6勝1分2敗の勝点19で首位をキープ。そして横浜FMは5勝2分2敗の勝点17で暫定2位に浮上している。