【仙台-東京V】うっかり…堀監督がピッチ上のボールに触れる。試合の再開方法は?
堀孝史氏。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
ドロップボール? フリーキック? それとも…。レフェリーブリーフィングで、JFA審判委員会が説明。
日本サッカー協会(JFA)審判員会は8月2日、JFAオフィスでレフェリーブリーフィングを行い、メディアを通じて、今季これまで開催されてきたJリーグの試合中に起きた判定を巡るレアな事象、また、改正されたルール解釈に基づくジャッジ基準などについて、Jリーグ審判デベロプメントマネジャーの東城穣氏から詳しい説明が行われた。
そのなかで、7月23日に開催されたJ2リーグのベガルタ仙台vs東京ヴェルディ戦の19分、仙台の堀孝史監督がうっかりインプレーのボールに触れてしまうというちょっとした“ハプニング”が取り上げられた。
タッチライン沿いまで出て指示を出していた堀監督だが、そこに東京Vのディフェンダーのクリアボールがちょうど目の前に飛んできた。すると0-1とリードされていたこともあり、リスタートを素早くしようと前へ出た指揮官は、誤ってラインを超えて、そのボールをピッチ内でキャッチ。そして仙台の選手に渡した。
もちろん、ピッチ上でボールに触れていいのは選手のみ。まだボールが外に出る前に、堀監督はボールに触れて、味方へパスしてしまったのだ。
しまったとミスに気付いた堀監督も、苦い表情を浮かべている。
これは「チーム役員によるプレーの“妨害”」にあたるという。さて、試合の再開方法はどうするのか?
“正解”は「直接フリーキック」で東京Vボールでの再開ということだ。
競技規則には次のように記されている。
「チーム役員、交代要員、交代して退いた、もしくは退場となった競技者がプレーを妨害し、プレーが妨害された場合、直接フリーキック、またはペナルティキックによりプレーを再開する」
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状況によっては、妨害した人物はイエロー、あるいはレッドカードの対象にもなり得る。また、チームの関係者でなければ(競技規則では「外的要因」と定義されている)ドロップボールで再開される。
この試合では主審が副審と確認し、競技規則通りFKで試合を再開している。試合は東京Vが4-3で勝利を収めている。