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【Jリーグ】ガンバ大阪ユース森下元監督の高校世代の選手へのパワハラで、クラブに罰金100万円

ガンバ大阪のエンブレム。(C)SAKANOWA

「肉体的にも精神的にも過度な負荷を受ける可能性があると予見できた」。本人への処分はなし。

 Jリーグ(公益社団法人 日本プロサッカーリーグ/野々村 芳和チェアマン)は9月12日、ガンバ大阪ユースの森下仁志 元監督による高校世代の選手に対するパワーハラスメント行為を受けて、クラブに対し罰金100万円とけん責の処分を科すと発表した。

 リーグの発表では、森下元監督は就任した2021年1月頃から2023年2月頃まで、複数回に及びユース選手に対し、指導の適正範囲を超えた不適切な言動を行った。

 クラブの責任として、G大阪は森下元監督の指導が、肉体的にも精神的にも負荷の高いものであることを認識していたことから、その指導により未成年のユース選手が肉体的にも精神的にも過度な負荷を受ける可能性があると予見できたはずだった。 そのためG大阪は森下元監督に対し、違反行為の是正を促すための措置を講じるべきであった。

 しかし、G大阪はアカデミーダイレクター以外のスタッフからフロント層への報告体制を整備していなかった。また関係者の相談窓口も設置しておらず、各種研修の実施、口頭での注意喚起、その他の違反行為の発生を防止するための措置を講じず、森下元監督の違反行為を是正するための適切な措置を講じていなかった。

 そのため、Jリーグは、けん責(始末書をとり、将来を戒める)と罰金100万円の処分を科すことを決めた。

 一方、リーグは森下元監督に対する懲罰も検討。しかしクラブの措置により、クラブで指導・試合などに関与することが相当期間にわたって断たれていることから、懲罰を科す必要はないと判断した。

 また、リーグは「懲罰量定に際し参考とした事情」とした以下を報告している。

(1) G大阪は事案の発覚後すみやかにJリーグに報告を行い、ユース選手、コーチなどの関係者へのヒアリングに着手し、事案の解明に努めた。

(2) G大阪は、ヒアリングの結果、一定の確度をもった事実認定を行い、認定した事実に基づき、森下元監督の退任、新たな相談窓口の設置等の再発防止策を講じた。

(3) G大阪はは、森下元監督の退任とともに具体的な再発防止策を記者発表するとともに、ユース選手保護者への説明会を実施。自ら調査検討した内容を説明し、適切な事後対応に努めた。

(4) 森下元監督の言動により、複数のユース選手が精神的苦痛を受けた。

(5) 森下元監督の指導対象は未成年者であったことから、トップチームに比しても、クラブとして同監督の管理監督について慎重な配慮が必要だった。

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(6) G大阪は、ユースチームの状況について、アカデミーダイレクター以外の報告体制を整備しておらず、アカデミーダイレクターによる報告が機能しなかった場合の報告体制を整備していなかった。

※以上の事情が総合的に考慮された。