【浦和】2トップ採用のスコルジャ監督「よりリスクを冒すべきかどうか常に考えていた」。鹿島とスコアレスドロー、逆転Vは厳しく
浦和のスコルジャ監督。(C)2023 Asian Football Confederation (AFC)
「メディカル的にカンテは90分プレーできなかった」
[J1 31節] 鹿島 0-0 浦和/2023年10月28日14:00/カシマサッカースタジアム
J1リーグ31節、鹿島アントラーズ – 浦和レッズ戦はスコアレスで引き分けた。リーグ戦でのこのカードは4試合連続のドロー、今季はいずれもスコアレスに終わった。
浦和のマチェイ・スコルジャ監督は試合後の記者会見で、守備をはじめ全体的には良かったが、攻撃面では物足りなさがあったと語った。
「特にミドルゾーンでの拮抗した闘いが多い、タフな試合になると予想していました。全体的にいい守備ができたと思います。(アレクサンダー)ショルツやマリウス(ホイブラーテン)がいい仕事をしてくれました。また中盤の(岩尾)憲、(伊藤)敦樹、(安居)海渡、(小泉)佳穂の4人は、守備での仕事を多く要求される試合になりました」
一方、2トップを採用した攻撃面は、ビッグチャンスは限られ決して上手くいったとは言えなかった。
「ファイナルサードの押し込んでいる状況でボールをキープする、あるいはクリエイティブなプレーをするところが少し足りませんでした。余分なリスクを避けながらプレーするところで、サイドバックの攻撃参加が少なかった部分もあったと思います。
切り替えを得意とする強力2トップがいるチームに対し、相手をケするところは良かったですが、攻撃のところでチャンスをあまり作れず残念でした」
また、出場停止明けながら、直近でもメンバーを外れていたホセ・カンテはまだ万全ではないという説明もあった。
「メディカル的な理由でホセ・カンテが90分プレーできない状況で、(興梠)慎三とブック(エカニット・パンヤ)を投入して、再度ハイプレスをかけながらプレーすることを目指しました。相手よりもボールをキープし、シュートを打つことはできましたが、点を取るのに十分なプレーが足りませんでした」
ただし、ゲーム全体では、「全体的に大きなハードワークをしてくれました。いい仕事をした、と言えます。彼らのことを悪く言うことはできない試合だったと思います」と、この結果を受け止めた。とはいえ「シーズンを通して、今日のような取りこぼしが多かったです。特にホームでのFC東京戦、京都サンガ戦、横浜F・マリノス戦と、1点取っていれば、という試合がありました。そういう試合での取りこぼしがなければ、この時期での我々の状況は変わっていたと思います」と、リーグ最多12引き分けの結果になっている要因を挙げた。
また、もっとリスクをかけようとは思わなかったのか? という問いに、スコルジャ監督は次のように説明した。
「今日の試合では珍しく2トップにして挑みました。試合中、私はよりリスクを冒すべきかどうかを常に考えて見ていました。鹿島のウイングにスペースを与えると、自陣のペナルティエリア付近が危険になり、攻守のバランスを考えていました。
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文句も後悔も言いたくないですが、大久保トモ(大久保智明)や関根タカ(関根貴大)がいれば、また違った試合になっていたかもしれません。(彼らがいれば)よりリスクを冒せたかもしれませんが、ACLで大久保を起用したことが、私のミスでした。 勝点8差で残り3試合という状況は我々にとって厳しいです。しかし最後まで闘いたいと思います」
浦和はこのあと11月4日、国立競技場でのルヴァンカップ決勝でアビスパ福岡と対戦する。