能登半島地震、限界集落の復興は必要か。ホリエモン「やっと議論がなされてきた」。一方、山から里へ「自然とコンパクトシティ化も進んでいる」
堀江貴文氏 (Photo by Koichi Kamoshida/Getty Images)
「こうしたキッカケがないとコンパクトシティ化の議論は進まないと思います」
元日に起きた能登半島地震の被害状況が明らかになってきたなか、今後の被災地の復興・復旧について議論が起きている。特に平均年齢65歳を超えてインフラの維持も難しいとされる「限界集落」について、元通りの生活を望む声がある一方、そのために多額の税金が投じられるのであればコンパクトシティ化を目指すべきではないかという声も上がっている。
そうしたなか実業家のホリエモンこと堀江貴文氏が1月13日、自身のユーチューブチャンネルで「被災地の孤立集落に対するインフラ復旧に異議を唱える人がいることについて解説します」と題した動画をアップ。自身の体験を踏まえて、「やっと、これまでになかった議論がなされてきた」と語った。
被災地ではトンネルが寸断されたり、海岸線の道路が崩落により通れなくなったりしている状況にある。とりわけ数軒から数十軒が暮らす山間部の限界集落を復興すべきか? という話がSNSなどでも出ている。堀江氏は「例えば大樹町でも1、2キロの砂利道を舗装するだけでも数億円かかると言われました」という例を挙げて続けた。
「当然、皆さんの税金が使われます。それをたった5軒、10軒ある限界集落をいま維持するために使う必要があるのか。やっと、そういう議論がなされてきたと思います」
「住み慣れた土地を追い出されるのは心が痛む、それは嫌だ。その気持ちに寄り添うだけで、数10億円、数100億円というお金が使われてしまう。GDPが右肩上がりで発展している高度成長期であれば、それで良いと思います。ただ逆に高齢少子化で税収が増えない時代、壊れたインフラを直すべきなのかという議論が起きているわけです」
一方、福岡県八女市出身である堀江氏は同地など、75歳を超えてきた後期高齢者、いわゆる「団塊の世代」が、必然と「山から里に下りてきている」という現状も実感するという。子供から促されて、移住を決めるパターンも増えている。「自然とコンパクトシティ化が進んでいる」とも言う。
田中角栄首相時代に全国全てが均等に発展することも可能だと、新幹線や鉄道網も発展していったが、そのインフラの老朽化が著しい。しかも少子高齢化により、日本の人口は大幅に減少し続けている(2023年は約80万人減少)。
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「いまだに救援物資が届かず孤立している集落の方々は非常にお気の毒だと思います」と堀江氏は嘆く。一方で「こうしたキッカケがないとコンパクトシティ化の議論は進まないと思います」として「都心部への移住」を推奨していた。そこでも、まずは寄り添う気持ちが何より大切になりそうだ。