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日本代表で見たかった…久保建英が右ウイングでキレキレ。水曜日はCLパリSG戦!

オサスナ戦にフル出場したレアル・ソシエダの久保建英。(Photo by Juan Manuel Serrano Arce/Getty Images)

森保監督はそれでも「トップ下」にこだわるのだろうか。

[スペイン1部 24節]レアル・ソシエダ 0-1 オサスナ/2024年2月11日0:15(現地16:15)/レアレ・アレーナ

 スペインリーグ1部24節、レアル・ソシエダが0-1でCAオサスナに敗れた。ソシエダは公式戦4試合連続のノーゴール。カタール・アジアカップを終えたサッカー日本代表の久保建英(Takefusa KUBO)が4-3-3の右ウイングで先発フル出場し、再三にわたってチャンスを作り出していった。

 シュート数はレアル・ソシエダから見て21本対9本、枠内3本対2本、ボール支配率は69パーセント対31パーセント。ホームチームがボールは保持するものの、スピードのメリハリを欠き、ゴール前を固めるオサスナを脅かし切れなかった。そのなかで久保も数多くの決定機に絡んだが、ゴールを割ることはできなかった。

 久保は今季固定された右サイドで、カットインと縦への仕掛け、さらにサイドチェンジなどを組み合わせて、攻撃の起点となった。あと決め切っていれば……という惜しいシーンも何度かあった。

 ”たら・れば”になってしまうが、カタール・アジアカップで森保一監督は久保をトップ下で起用し続けた。試合中に右ウイングに移るシチュエーションもあったが、基本的には中央での仕事が任されていた。

 しかし360度からプレッシャーを受ける日本代表のこのポジションで、久保はなかなか機能せずにいる。そこでソシエダのイマノル・アルグアシル監督は昨季途中まで、トップ(FW)で起用することで、守備の役割をより限定させ、攻撃に専念させるというバランスを見出した。そして現在の右ウイング起用につなげた。

 敗れたイラン戦でも久保は随所でセンスを見せたものの、ゴール前の危険なエリアで思うように仕事ができなかった。パワーをかけてくる相手だと、どうしてもラインを下げ、加えて狙われてボールを失うと途端にピンチを招いてしまう悪循環に陥った。

 森保監督が、そのポジションに守備時は2トップになるなど決まり事はあるものの、あまり規律を求めず自由を与えすぎているのも要因の一つではある。結果、これまで繰り返されてきたチームとして後ろに下がっていく”悪い状態”に陥り、それでも指揮官は修正を施さず敗れた。伊東純也が出場しなかった最後の2試合、久保がよりスペースがある右サイドに入っていれば……。堂安律にはない縦への変化も(堂安には堂安の良さがある)、今回のオサスナ戦では見せて、アクセントを与えていた。

 果たして森保監督はそれでも、久保の「トップ下」にこだわっていくのだろうか。もちろん、今後の北中米ワールドカップ(W杯)アジア予選では十分通用するだろう。その低いレベルで自然と慣れて過信してしまう危険性も、痛感させられたアジアカップであったことは忘れてならない。

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 チームはこのあと2月14日(日本時間15日5:00)から、UEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)のラウンド16第1戦、アウェーでパリ・サンジェルマンと対戦。久保がキリアン・エムバペ、元同僚であるイ・ガンインらに挑む。

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