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INAC神戸、大栄環境社に全株式譲渡。クラブ名変更、ネーミングライツの予定はなし

皇后杯を制したINAC神戸レオネッサ。

クラブ発足から支えた文弘宣代表「クラブチームとしても国際舞台へ」。

 日本女子プロサッカーリーグのWEリーグに所属するINAC神戸レオネッサは2月26日、運営するアイナックフットボールクラブ株式会社の発行する全株式(3717株)について、大栄環境株式会社(本部:兵庫県神戸市、金子文雄社長)がアスコグループ株式会社(本社:兵庫県神戸市、文弘宣代表)から譲渡され、連結子会社とする株式譲渡契約を締結したと発表した。同日の記者会見の模様が、ユーチューブのINAC神戸の公式チャンネルで公開された。

 WEリーグでは、地域密着を重視する一方で、クラブに企業名が入るネーミングライツの制度が認められている。リーグ全体がまず土台を作っていくためのルールの一つでもある。ただ、記者会見の中で、大栄環境株式会社の金子社長は現在のクラブ名を存続させ、企業名を入れることを検討していないと語っている。

 また、女子サッカーの大きな飛躍を支えてきた文代表は2001年にINACを発足させた際、20年間は代表を務めてクラブを発展させる、と決めていたそうだ。そうしたなかTASAKIペルーレFCの撤退から神戸の”トップチーム”となり、一時代を築いて、WEリーグ入りと初年度優勝を成し遂げた。

 コロナ禍とWEリーグ加入などもあり、時期は少し延びた。そうしたなか、クラブをより大きくして発展できる資本力のある企業に支えてもらえれば――というなか複数の企業と話し合いなど行い、金子社長が皇后杯でのINACの試合を一般席で観戦するなど愛情を持って接していることを知り、今回の株式譲渡につながっていった。

 文代表は51歳でINACを作り、これまで腎臓移植、心臓、脳などの手術を行ってきたとも明かした。病床に伏していた時期もあり、気力・体力的な面を踏まえても「継承」を模索してきたと語った。

 文代表は日本女子代表(なでしこジャパン)に続いて、今後は女子AFCアジア・チャンピオンズリーグも計画されており、クラブチームも国際舞台に向かっていくべきで、そういった”世界基準”への一歩だと期待を寄せていた。

■大栄環境株式会社 株式取得の理由(原文まま)
 当社グループは、主に廃棄物の収集運搬から中間処理・再資源化及び最終処分事業を行い、社会インフラを提供する企業として、「未来は信頼から生まれる」という創業の原点を忘れることなく、地域に根差した事業を展開しております。

「INAC神戸レオネッサ」は、兵庫県及び地元神戸市におけるスポーツコミュニティーの担い手を育成し、さらに国際的な活動を展開していく総合スポーツクラブとして、2001年に創設されました。「人はスポーツを通じて成長しよろこび、そして感動し、潤いある人生を創造することができる」という理念のもと、地域密着を基本に、U-18・U-15の選手育成及び小中学校等でのサッカー教室開催など地域と一体となった取り組みを積極的に展開しております。

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 当社は「INAC神戸レオネッサ」の取り組みに賛同し、同チームを運営していくことで、地域の皆さまとの関係を深めることにより、青少年の健全育成、スポーツ文化の振興や地域経済の発展に寄与する社会的な役割を担っていくことが、当社グループのブランド価値と知名度の向上につながるものと考えております。