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【浦和】武田英寿が語った復帰を決めた覚悟、伊藤涼太郎に続く“新たなモデルケース”になれるか「ここレッズで結果を残して世界へ」

武田英寿。写真:石橋俊治/(C)Toshiharu ISHIBASHI

劣勢を左足から放つ一本のキックで打開できるのは魅力、苦しいチームを救う存在になれるか!

「ずっと浦和に戻りたかったです」

 2年半の武者修行を経て浦和レッズに復帰した武田英寿は3月5日の公開練習のあとそう語った。

 青森山田高校で主将を務めた武田は2020年、浦和に加入。8月のルヴァンカップ・グループステージ2節セレッソ大阪戦で途中出場しプロデビューを果たし、シーズン終盤にはリーグ3試合連続でピッチに立った。

 プロ2年目の2021シーズンはリーグ開幕戦のピッチに立ち、4月の鹿島アントラーズ戦では初のスタメンの座を掴み2-1の勝利に貢献した。ところが3試合連続スタメン出場を果たした徳島ヴォルティス戦の序盤11分に負傷交代。チームは3連勝を果たすなど武田は間違いなく戦力となっていた。ただ、ここが一つターニングポイントとなり、そのあと出場機会を思うように得られなくなった。

 武田は8月、琉球FCへ期限付き移籍する決断を下す。そのあと22年に大宮アルディージャ、23年に水戸ホーリーホックへいずれも育成型期限付き移籍した。

 昨季は水戸の主力としてリーグ38試合に出場し、チーム最多9アシスト(『トランスファーマルクト』まとめ)を記録した。

 この武田の成長には水戸の西村卓朗ゼネラルマネージャー(GM)の存在がある。

 選手たちに「水戸に来た意味」を問い続けているという西村GMから、武田は日常生活の大切さを学んだそうだ。

「食事や生活サイクルなど、普段の習慣を細かく指導されました。たとえば練習開始の3時間前には必ず起床ようになり、練習に臨むための準備をするようになりました。普段の生活の意識が変わったことが、結果にもつながっていったと思います」

 日常がピッチに表われる。そう強く実感し、今度は自信も深めて浦和のユニフォームを着る覚悟を固めた。

 ペア=マティアス・ヘグモ監督のもと、主に4‐3-3のインサイドハーフを担っているが、リーグ開幕2試合はベンチ外に。まずは出場機会を得て、チームを勝利に導くことが復帰の第一歩となる。

 その武田から「伊藤涼太郎」の名前が出た。現在ベルギー1部・シント=トロイデンWに所属し、元日のタイ代表戦で日本代表デビューを果たした26歳のアタッカーだ。

 いずれも高校から浦和に加わり、そのあと移籍を重ねて進化を遂げていった点で共通する。伊藤もまた2016~2017年と2021年の3シーズン、水戸でプレーしている。共通項は多い。

 22歳の武田は「(伊藤)涼太郎くんは浦和ではあまり輝けなかったかもしれませんが、新潟からヨーロッパに行くチャンスを掴みました。同じような(浦和からレンタル移籍を続けた)モデルケースの一つとして、僕はここ浦和で結果を残して、(海外に)行ける存在になりたいです」と語った。もちろん“生え抜き”のプライドもあり浦和に勝利とタイトルをもたらす。そのミッションを達成したうえで、自身の目標を見据える。

 劣勢下でも、その左足から繰り出すキック一本で状況を一変できるのは最大の魅力だ。いま苦しむチームに求められている力かもしれない。

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 次節は3月10日、アウェーでの北海道コンサドーレ札幌戦だ。武田はまず埼スタの歓声を受けてプレーするため、日々大原サッカー場のピッチ上で必死にアピールを続けている。

取材・文/佐藤亮太

Posted by 佐藤亮太

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