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大槻監督パワハラ疑惑は虚構!? ザスパクサツ群馬が全面否定

浦和の大槻毅監督。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

指揮官の”発言”は認める。しかし当初被害者とされた人物「取材自体受けていない」

 J2リーグのザスパクサツ群馬は4月1日、2月に一部メディアで報じられた大槻毅監督によるトップチーム内のハラスメント行為について、「選手・スタッフへのヒアリングでパワーハラスメントとされるような行為は確認できませんでした」と発表した。

 クラブ内での調査で、選手とスタッフへのヒアリングによるパワーハラスメントとされる行為は確認されなかったそうだ。加えて「本件に限らず(パワー)ハラスメントとされる行為や言動を受けた等の新たな訴えもございませんでした」という。

 また「今回一部メディアへ情報提供をされたとするスタッフ(Aさん)に改めて事実関係の確認を行いましたが、『パワーハラスメントをされた認識はない』とした上で、報道された一部メディアからの取材自体を受けておらず、写真も撮影されていない、とのことでした」とも報告している。

 一方、クラブが機密情報として保管している昨年9月2日のトレーニング映像内で、大槻監督の発言自体は確認しているという。一部メディアで拡散されている映像は「前後のやりとりが切り取られ、当該発言部分のみ意図的に編集されたものである。前後のやり取りを含め会話全体を見るとハラスメント行為とは言えず、映像の中で当該発言を受けているスタッフ(Bさん)にも『ハラスメントではない』との事実を確認しております」という。

 Jリーグからはクラブで「適切な対応を行う」ように告げられているそうだ。

「AさんならびにBさんともに『ハラスメントの認識はない』と回答いただいていているとはいえ誤解を招く不適切な発言ではあったため、大槻監督には厳重注意を行なっております」

「本件はトレーニング時の映像をはじめ、クラブ内の機密情報が何者かによって盗み出され、メディア等外部に拡散されている可能性もあるため、顧問弁護士や警察にも相談し、行為者の特定を進めるとともに、クラブとして再度情報管理の徹底に努めます」 

 そのように群馬は、これまで浦和レッズを率いた経験もある大槻監督が「死ね」「ボケ」などと言っていた発言自体は認めている。しかしハラスメントがあったとされる報道内容は否定している。

関連記事>>元浦和・現群馬の大槻監督にパワハラ疑惑。一部否定も「死ね」「ボケ」などスタッフへの発言は認める

 一方、こうしたハラスメント疑惑は、告発者がまず守られなければいけない事象である。クラブ内の問題が映像を持ち出した犯人探しとなってしまっているが、弁護士を介する優先は、まずハラスメントの件だったのではないか。万が一今後ハラスメント行為があった場合にクラブ内で声を上げることはできなくなりかねず(JFAも対応しているなか、週刊誌に伝えるのはもちろん賛否あるが)、そういったハラスメントに対応できる体制がクラブ内に整備されているのかどうかは疑問が残る形となった。

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