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バイエルン12年ぶり無冠。素晴らしかったトゥヘル采配、しかし最後も画竜点睛を欠く。キム・ミンジェ投入が裏目…レアル・マドリードに88分から2失点

レアル・マドリードに敗れたバイエルン。キミッヒは肩を落とす。 (Photo by Alexander Hassenstein/Getty Images)

守備を固めたあと、瞬く間に逆転される。

[CL 準決勝 2nd] レアル・マドリード 2-1 バイエルン/2024年5月9日4:00(現地8日21:00)/サンチャゴ・ベルナベウ
※レアル・マドリードが2試合合計4-3で決勝進出

 UEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)準決勝の第2戦、ドイツ・ブンデスリーガ1部バイエルン・ミュンヘンはスペイン1部レアル・マドリードに先制しながらも、88分からホセルの2ゴールで逆転負けを喫した。2試合トータルスコア3-4で敗退が決まった。

 これでバイエルンは2011-12シーズン以来、12シーズンぶりに「無冠」に終わった。ブンデスリーガは11連覇で途絶え、DFBカップは2回戦で敗退。それでもこのCLで底力を発揮してきたが、サンチャゴ・ベルナベウの魔法にからめとられ、最後に力尽きた。

 今季での退任が発表されているトーマス・トゥヘル監督だが、定評ある戦術家らしく、サイドの駆け引きで何度か上回ることに成功。左サイドからアルフォンソ・デイヴィスのゴールをもたらすなど、劣勢の予想されたなか、その狙いがしっかりハマった。

 さらに畳みかけたハリー・ケインの決定機的なシュートが決まっていれば……とは悔やまれるところ。それでも1-0でリードし、刻々と勝利が近づいていった。

 するとトゥヘル監督は76分、カウンターの脅威を放っていたレロイ・ザネを下げて、ベンチスタートとなっていたDFキム・ミンジェを投入し、守備を固めた。レアル・マドリードもホセル、ルカ・モドリッチと攻撃的なカードを切るなか、バイエルンはジャマル・ムシアラからトーマス・ミュラー、ケインからエリック・マキシム・シュポ=モティングと交代。前線の圧力も強めようとした。

 しかしタイトルを獲得しきれないトゥヘル監督の象徴とも言えるように、この最後の采配はまたも画竜点睛を欠いた。結果的に、レアル・マドリードに”攻めてください”と言っているような陣形になってしまい、パンチを食らい続け立て直せなかった。

 ゴール前を徹底して固めて抗ったが、88分、90+1分と失点。結果的にはしっかり崩されて、ホセルに決められてしまった。

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 トゥヘルの後任はいまだ決まらずにいる。ただ、バイエルンがこうして欧州トップレベルで十分戦うレベルにあることは示せた。果たして、どのような改革が待っているのだろうか。

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