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【システム考察】3-4-2-1と流動的4-3-3でサウジに2-0快勝、守田英正が「明らかに相手は困っていた」。サッカー日本代表、W杯アジア最終予選

日本代表の守田英正。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

「(遠藤が)下りてからの二次配置も、バランスが取れていて良かった」

[W杯アジア最終予選 C組 第3戦]サウジアラビア代表 0–2 日本代表/2024年10月10日27:00(11日3:00)/キング・アブドゥッラー・スポーツシティ

 2026年の北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第3戦、サッカー日本代表(SAMURAI BLUE)が鎌田大地と小川航基のゴールで、サウジアラビア代表に2-0の勝利を収めた。日本は3連勝(14得点・無失点)でグループCの首位の座をキープしている。

 日本は9月シリーズに続いて3-4-2-1でスタート。4-1-4-1の布陣で臨んできたサウジアラビアに対し、開始当初は様子を見る感じで対応。ボランチの遠藤航が下がって4バック気味になり、守田がアンカー的、そして鎌田大地が相手のアンカーの脇で起点を作る。そのようにボール保持時に状況に応じて4-3-3(4-1-4-1)になると、サウジアラビアは誰がどこへプレスをかけに行くのか混乱し、日本が試合の主導権を握っていった。

 守田は試合後のDAZNのインタビューで、「航くんがどちらかというと後ろ目のポジションだったので、自分が隙あらば前へ行くことを狙っていました。いいタイミングで(鎌田)大地が上手く下がって来てくれて流動性も生まれました。(鎌田の先制ゴール)あのようにボックス内へ入っていけたら、より効果的だと思っていました。とてもバランスが良かったと思います」と振り返った。

 3-4-2-1からの流動的4-3-3。その変則システムに、守田は確かな手応えを得ていた。

「明らかに相手は誰に付いていくべきか、どこを守るべきか、困っている印象を受けました。本来僕が下りて、航くんが上がるケースが多かったですが、今回、試合前に、航くんが『下りる』と話して、それが上手くいきました。(遠藤が)下りてからの二次配置も、大地が間にスペースに入って来てくれて、そこもバランスが取れて良かったと思います」

 5バックにもなる3-4-2-1で自陣のスペースを埋める。ボールを持てば、今度は3トップ、あるいは5トップになって、三笘薫のカウンターも生きた。

 手堅くも力強く。4-3-3で90分間戦う場合とは、迫力や豪快さが多少弱まるものの、アウェーで勝点3を掴むという目標達成のための戦い方を徹底。日本が3連敗中だった鬼門ジェッダで堅実な試合運びで、快勝を収めてみせた。

 日本代表はチャーター機で帰国し、10月15日、埼玉スタジアムでオーストラリア代表と対戦する。今回と同じスタメンで臨むのか、メンバーの入れ替えがあるのかも注目点になる。

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 オーストラリア代表はグラハム・アーノルド前監督が解任されて、トニー・ポポヴィッチ監督が就任。日本と同日に行われた第3戦、中国代表に3-1で逆転勝利を収め、この最終予選での初勝利を掴んだ。1勝1分1敗の勝点4で2位につけている。

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