【浦和】J1残留争いの大一番、柏戦のポイントは「ハーフスペースの攻防」。マンCの”あの選手”を例に…スコルジャ監督の言葉から浮かぶ4-2-3-1のボランチに求める役割
原口元気。写真:石橋俊治/(C)Toshiharu ISHIBASHI
勝てば残留へ大きく前進。「4-4-2の細かいところまでしっかりとトレーニングされたスタイル」と警戒。
[J1 25節]浦和 – 柏/2024年10月23日19:30/埼玉スタジアム
J1リーグ浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督が10月21日のオンラインによる取材にのなかで、23日のホームでの柏レイソル戦でのポイントについて「ハーフスペース」の攻防を挙げた。そのあたりからも指揮官が浦和を率いる第2章の4-2-3-1の各ポジションに求める役割も見えてくる。
ペア=マティアス・ヘグモ監督からスコルジャ監督に体制を変更した浦和はガンバ大阪に勝利を収めたあと4連敗を喫し、J1残留争いに足を踏み入れた。降格圏18位のジュビロ磐田と4ポイント差。今回は勝点39で並ぶ柏との大一番で、勝った方がJ1残留へ大きく前進する。逆に敗れると、より重圧のかかる状況になる。
4月12日の8節のアウェーでの対戦は、元浦和のFW木下康介のゴールにより0-1で敗れた。当時とはメンバーも変わっているが、井原正巳監督が率いるチーム相手に、指揮官は具体的に次のように対策を語った。
「柏の4-4-2は細かいところまでしっかりとトレーニングされたスタイルになっていると思います。(日本代表DF関根大輝のいる)攻撃的なサイドバックを生かし、マテウス・サヴィオなどがハーフスペースで能力を生かすという、そのように選手の力を発揮させるとても興味深いものになっています」
またボランチの理想像を問われると、スコルジャ監督は「どういったボランチが私にとっての定義かと聞かれれば、マンチェスター・シティのロドリです。その能力がミックスされていなければ、いけないと思っています。いいボランチはいいスキルを持ち、スピードがあり、守備もできなければいけません」と語った。
ハーフスペースはピッチを縦に5つ割った、ゴール脇の二つのスペース。2ボランチには、そのスペースでの守備を確実に行いながら、時にはボール奪取から起点となるなど、攻撃に向かうパワーを求めていることも伝わってくる。そのあたりに、安居海渡、原口元気をボランチで起用する意図も感じられる(一方で、ボールの出しどころとして上手く機能しない背景も)。
関連記事>>【浦和】J1残留へ柏との大一番、スコルジャ監督「戦闘モード」での結束を求める
負傷明けのためまだ時間限定だったと見られるサミュエル・グスタフソンの先発起用、あるいは他の選択肢はあるのか。浦和のボランチと柏の中盤による攻防が、一つ明暗を分けるポイントになりそうだ。