ブンデス1部初挑戦、W杯日本代表FW町野修斗が語るキールでの現在地「調子はいい。僕がチャンスを作らないと勝てない」。湘南ベルマーレにもひと言
ケルン戦で激しい球際の攻防を展開するキールの町野修斗(右)。(Photo by Christian Kaspar-Bartke/Getty Images)
「残留を目標にしないように。もっと上に行っても不思議ではないので、頑張ってほしいです」
[DFBカップ 2回戦]ケルン 3-0 キール/2024年10月30日(現地29日)/ラインエネルギーシュタディオン
DFBカップ(ドイツカップ)2回戦、ブンデスリーガ1部のホルシュタイン・キールは同2部の1.FCケルンに敗れ、同大会の敗退が決まった。キールに所属するカタール・ワールドカップ(W杯)日本代表のFW町野修斗は公式戦3試合ぶりのスタメンでフル出場を果たし、クロスバー直撃の惜しいシュートを放った。しかし、ゴールは奪い切れなかった。
2トップの一角に入ったキールの『18番』は、トップ下、両ウイング的にポジションを取ってボールを引き出した。そしてクロスバー直撃のショットを放ち、さらに背後のスペースを突いてビッグチャンスにもなりかけるなど、何度かチャンスを作り出した。
「シュートがバーに当たりましたが、それぐらいしかなったですね……。(2部のケルンを相手に)もっとボールを持てると思っていましたが、後ろから僕にいい形でボールが入る機会が少なかったです。ある意味、2部らしい戦いというか……球際に勝てれば前へ進めるという展開でした」
むしろホームの2部12位と苦しむケルンに、平日ナイトゲームのカップ戦にも関わらず4万8000人超満員で埋めたサポーターを前に、今季最高と言える試合を許してしまった。
町野は公式戦3試合ぶりの先発だった。リーグ戦ではいまだ未勝利だが、これまでリーグ11位タイの4得点を記録。公式戦通算5ゴール。そのなかで先発のチャンスが巡って来た。
「決して調子が悪いからサブというわけではなかったので、あまりネガティブな感じはなくできています。僕がチャンスを作らないと勝てない、そう感じています。苦しい時間は続きますが、引き続きやっていきたいです」
今回は昨季まで2部で戦ったチームとの対戦だったが、今シーズン初めて挑むブンデス1部のステージは「イージーミスが少なく、決めるところを確実に仕留めてきます。違いますね」と、その差を肌で実感する。
“前向き”に捉えるならば、バイエルン・ミュンヘン、バイエル・レバークーゼン、VfBシュツットガルト、アイントラハト・フランクフルト……キールは上位陣との一巡目の対戦を早い段階で終えている点が挙げられる。ただし充実感はと言うと、「まだ勝てていないので(2分6敗の17位))、楽しめてはいないです。もちろん、どんな状況でもやるべきことをやるしかありません。その経験値はあるので、続けてやっていきます」と、町野は頷く。
「いま一丸とならないといけない時期なので、英語もあまりしゃべれないので自分から言う機会は少ないですが、プレーでみんなに見せていきたいです」
関連記事>>【サッカー日本代表】ブンデス5戦4得点、町野修斗が選外に。ハリー・ケインに続く得点ランキング3位。森保監督が語った選考基準とは
また、湘南ベルマーレへ。古巣から旅立ちドイツで2シーズン目を迎えるストライカーは「最近はいい感じですね。残留を目標にしないように。もっと上に行っても不思議ではないので、頑張ってほしいです」と、チームとしてのブレイクスルーを期待していた。