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【W杯アジア予選】出場枠拡大で日本代表は無傷の一抜け王手。対戦相手は2位以下狙い、失点減のため攻めて来ず

三笘薫。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

グループ3・4位でもW杯出場のチャンス。勝利より得失点優先で、これまでのようなヒリヒリ感なく。

[北中米W杯アジア3次予選 第6戦]中国代表 1-3 日本代表/2024年11月19日21:00(現地20:00)/廈門白鷺体育場

 2026年の北中米ワールドカップ・アジア最終予選(3次予選)第6戦、サッカー日本代表(SAMURAI BLUE)が小川航基の2ゴール、板倉滉の1得点で、中国代表に3-1の勝利を収め、通算5勝1分の勝点16に伸ばした。日本は次戦3月20日のバーレーン代表戦(会場:埼玉スタジアム)で勝つと、早くもW杯出場権を獲得する。

 北中米W杯から、参加国は32か国から48か国に拡大される。ほぼ出場国が偏りつつあったなか、サッカーで熱狂する様々な国々にもチャンスを与えていきたい――。今回でいえばインドネシアなどの盛り上がりを見れば、そのFIFA(国際サッカー連盟)の狙いが決して間違いではないことも伝わってくる。

 しかし参加国拡大は、その分、予選のヒリヒリする感覚が弱まりがちにもなる。

 アジア(AFC)内でFIFAランキング1位(15位)の日本代表が第1戦で中国に7-0、第2戦でバーレーンに5-0と勝利し、単独首位に立つ。すると、マラソンレースで言えば、スタートで飛び出した優勝候補のランナーを誰も追わないような展開になる。

 今回の中国代表のように、失点して負けていても、相手は攻めてこない。勝つこと以上に、これ以上失点しないというほうに意識が働いている。2次予選で見られた傾向が、最終予選(3次予選)でも続いたと言えた。

 アジア枠は実に「8.5枠」にまで広がり、グループ6チーム中3・4位も4次予選に進める。さらに大陸間プレーオフまでチャンスがある。最低限でもそこを狙うため、日本の対戦国は”失点を減らす”という戦いを選択してきたのだ。

 日本が強い、対戦国が弱くなっている、そのどちらも……いろいろ議論はできるだろう。いずれにせよ、8大会連続のW杯出場は目の前で、3月にまず出場権を獲得できれば、日本は1年以上かけて本番に向けて準備ができる。

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 ただし2026年のW杯はカナダ・アメリカ・メキシコの3か国共催となる。グループステージは一つの国で完結されるということではあるが、ベースキャンプ地の選定……仮予約なども進められるのだろうか。