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【日本代表】堂安律が語った遠藤保仁への憧憬とW杯までの道のり

日本代表デビュー戦。堂安(21番)は縦への突破で威力を発揮。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

咄嗟に出た「ヤットさん」のキャップ数。週末にはアヤックスとの大一番を迎える。

[キリンチャレンジカップ] 日本 3-0 コスタリカ/2018年9月11日/パナソニックスタジアム吹田

 日本代表のMF堂安律が11日のコスタリカ代表戦で国際Aマッチデビューを果たし、ノーゴールに終わったものの、数多くのチャンスを作り出して勝利に貢献した。オランダに渡って2年目、レンタルから完全移籍に切り替えたフローニンゲンでは背番号「7」をつける主力選手として充実のシーズンを過ごすなか、古巣のホームのピッチに立ち堂々としたプレーで異彩を放った。

 待望の日本代表デビューだった。

 それでも堂安はあくまで一歩を踏み出したにすぎないと冷静で、浮かれた様子はなかった。

 代表のピッチに立ったことで、2022年のカタール・ワールドカップが具体的な目標になったのではないか。そう聞かれた堂安は、「いや、全然イメージできないです」と否定した。そのうえで次のように”大先輩”への憧憬を口にした。

「本当に、今日の試合すごく緊張しました。試合前は(緊張して)しんどかったです。なんと言うえばいいんでしょうか……本当に、ガンバのヤットさん(遠藤保仁)のような選手が、こうした舞台で150試合以上やっているんだなんて思うと、改めてすごいなと思わされました」

 遠藤の国際Aマッチ152試合出場(15得点)というデータが咄嗟に頭に浮かぶ。そのあたりはさすが、ガンバ大阪のDNAをしっかり継承している一人だ。

 同じくガンバ大阪時代のチームメイトだった東口順昭、三浦弦太と揃ってコスタリカ戦には先発したが、彼らからは「何も声を掛けてくれなかった(笑)。試合後も『お前、決めろよ』としか言われなかったです。冷たい先輩です」と、堂安は少し苦笑いを浮かべた。おそらく、彼らもまた、森保監督の初陣とあって、過去にない緊張を強いられていたのだろう。

 今回の代表招集は、一つ自信になった。「今までやってきたことを続けていくこと」。それが、未来につながっていくという確信を得られた。

   しかも帰国直後の9月15日にはリーグ戦で名門アヤックスと対戦する。堂安にとっても楽しみな一大一番だ。

 コスタリカ戦の夜は実家で久々に水入らずの時間を過ごしたという。20歳の若武者はその翌日には日本を出発し、世界中から猛者の集うオランダでの戦いにスイッチを切り替えた。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

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