増税反対、財務省解体デモ。ちょっと聞いて! ホリエモンこと堀江貴文氏「減税すれば、さらにインフレが起きる」
堀江貴文さん。(C)SAKANOWA
賃上げ、そして産業の淘汰を促すべきか。
ウクライナ問題などによるエネルギー価格の高騰や労働人口の減少をはじめ、あらゆる要因によって日本では一気にインフレーションが起こり、物価の上昇が続いている。そうしたなか財務省解体を訴えるデモなども起きている。
そうしたなか実業家のホリエモンこと堀江貴文氏が3月3日、自身のユーチューブチャンネル『ホリエモンチャンネル』で「減税することで逆に皆さんが苦しくなる理由を解説します」と題した動画をアップ。減税をしてもインフレは止まらないと語った。
堀江氏は「今は普通のインフレが起きているんです。たぶん多くの人は教科書でしか見たことがない」と、若者を中心に過去に経験がなかったことから戸惑いが生じていると見る。
過去には、バブル経済末期に向けてインフレーションが起きたが、「庶民のところまで、たくさんお金が下りてきた。しかし(日本は)稼ぐ力が弱いため、投資に見合うリターンが全然返せず、最終的に(高い金利を設定していた銀行などが)破綻してしまう。そこで『ヤバい』ということで、大蔵省(現・財務省、金融庁)が金融引き締めだと止めてしまった。今度は血液が流れなくなり、バブルが弾けました」と解説する。
それ以来と言える急激なインフレ。しかも国内需要の大きな好景気が訪れたというわけではなく、円安など当時と状況が異なる。
「今、日本人はこの局面に直面し、給料が上がらないものの生活必需品が値上がっている。だから『消費税、下げろ!』となっている。気持ちは分かります」
ガソリンなどの減税を求める声もあるが、堀江氏は「しかし減税しても、結局、需要が増すだけ。そうすれば物価は上がります。つまり、物価が上がっている時、さらに上げるようなことになる」と問題視する。
ホリエモンが小学1年生で30円だったアイスが、10年ほどで100円になった例を紹介。「インフレって怖いんです。コントロールできなくなると、ぼかーんって3倍、10倍って上がっていく。コントロールが難しいんです。だから、それでもいいんですか?ってなる」と、ハイパーインフレに陥る危険性もあるのだと見る。そして減税をして、結果的に得をするのは富裕層だというのだ。
そこで求められるのは賃上げの促進に。産業が淘汰されていくのは仕方がないと展望する。
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「仕事を選ばなければ、今稼げます」と、堀江氏はインバウンド効果のある職種など狙い目だと語る。一方、別の動画では、課題として、消費税率が10パーセントと軽減税率8パーセントの二つあり、その手間暇にコストがかかり(なぜ新聞が対象なのか……など明らかな癒着もあり)経済循環の停滞を招いていることは、政府の課題として指摘している。