G大阪とFC東京で活躍したルーカス、脳死判定中の19歳息子が「咳反射」。別の病院に移送
レッドブル・ブラガンティーノのユースチームと契約を結んだペドロ・セヴェリーノさん。※自身のインスタグラム(pedrao_05)より
「いまだ深刻な状態」は続く。
ガンバ大阪とFC東京のエースストライカーとして活躍したルーカスの息子である19歳のペドロ・セヴェリーノ(Pedro Severino)さんが交通事故により脳死判定を開始していた件だが、現地3月6日朝、前日に「咳反射」が見られたため、いまだ深刻な状態が続いているもののアメリカナの市立病院からウニメッド病院に移送された。
ペドロさんは4日早朝5時頃にブラジルのサンパウロ州アメリカーナ付近の高速道路で乗用車の助手席に乗っていたところ、その車がトラックの荷台と衝突する事故を起こし、頭部を負傷。病院へ救急搬送されたものの、現地メディア『グローボ』は「脳死判定の手続きを開始した」と報じた。
同メディアによると、1時間ごとに臨床や呼吸の検査を行っていくという過程で、機械的な刺激で咳が認められるかを確認する「咳反射」がペドロさんから見られた。そのため脳死判定は5日午後に中止され、救命に向けた治療が実施されている。
しかし「深刻な状態」は変わらない。感染症などにかからないための投薬などが施され、状態は安定している。そして6日朝、約3時間半ほど離れたリベイラン・プレートのウニメッド病院に移送された。
車に一緒に乗っていたレッドブル・ブラガンティーノのチームメイトである18歳のMFペドロ・カストロは数か所の打撲などを負ったものの、4日の夕方には退院している。ペドロ・セヴェリーノさんは助手席、ペドロ・カストロは後部座席に乗っていた。
ペドロ・セヴェリーノさんはこのほど、ボタフォゴU-20からレッドブル・ブラガンティーノのユースチームへの期限付き移籍が発表されたばかりだった。すでにプロデビューも果たしていて、父親譲りの感覚を持つストライカーだ。
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父親のルーカス・セヴェリーノさんは現在46歳。FC東京に加入した2004年にクラブ初の主要タイトルとなるナビスコカップ(現・ルヴァンカップ)制覇に尽力。移籍したガンバ大阪でもエースストライカーとして二度の天皇杯、ACLとタイトルをもたらした。 ブラジル復帰を経て、再びFC東京でプレーし現役を引退している。