【ドイツ発】伊藤洋輝から2得点も、バイエルンのコンパニ監督「負けは負け」、16位ボーフムに逆転を許す。レバークーゼンもブレーメンに敗れ、勝点8差変わわらず
レッドカードを受けたバイエルンのパリーニャ。(C)Midori Ikenouchi
現地11日はCLラウンド16・レバークーゼンとの第2戦。
[ブンデスリーガ 25節]バイエルン 2-3 ボーフム/2025年3月9日(現地8日)/アリアンツ・アレーナ
ドイツ・ブンデスリーガ25節、FCバイエルン・ミュンヘンが2-3でVfLボーフム1848にホームで敗れた。サッカー日本代表の伊藤洋輝(Hiroki ITO)らローテーションで控えだった選手が先発したなか、2点先取しながらも1点返されると、ジョアン・パリーニャの一発退場で流れが一変。さらに2点を奪われて、今季2敗目となる逆転負けを喫した。
それでも4-2-3-1の左サイドバックに入った伊藤から2ゴールがもたらされた。
14分には縦にくさびを入れると、それを受けたセルジュ・ニャブリからのパスをラファエル・ゲレイロが決めて先制に成功。 28分には伊藤の逆サイドへのクロスをトーマス・ミュラーが落とし、再びゲレイロがヘディングシュートで沈めて“ドッペルパック=2点”を達成した。
しかし……。そこからまさかの逆転負けを喫し、7万5000人で埋まったアリアンツ・アレーナには大きなため息が響き渡った。
試合後、サポーターへのあいさつを終えた選手たちは、とても厳しい表情でロッカーへ引き上げていった。
現地3月11日のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16のバイエル・レバークーゼンとの第2戦に備え、主力はベンチスタートに。試合終盤にハリー・ケインやジャマル・ムシアラ、さらにヨシュア・キミッヒらスクランブルで5人が一気に投入されたが、この日のボーフムの執念を前に、ゴールを奪い切れなかった。
試合後の記者会見で、ボーフムのディーター・ヘッキング監督は「バイエルのような強豪チームに勝てて、非常に光栄で嬉しく思います。バイエルンが2点を先制して流れがバイエルンに向いて厳しい展開になりましたが、ニャブリがペナルティキックを外し、パリーニャが退場して一気にペースが乱れたバイエルンを、ボーフムの選手は上手くチャンスに変えてくれました」と喜んだ。そして「レバークーゼンとのチャンピオンズリーグを応援しています」とバイエルンにエールを送った。
レッドカードの出されたシーンは主審の裁量に委ねられた部分もあった。ただバイエルンのヴァンサン・コンパニ監督は「賛否両論があるのは分かりますが、言い訳はすべきではありません。負けは負け。ボーフムは勝利を喜ぶのに値する試合をしました。次の試合、すなわちチャンピオンズリーグに向けて、しっかりと今日の敗因を分析して、準備をする必要があります」と静かに語った。
CLラウンド16のバイエルン – レバークーゼン戦、アリアンツ・アレーナでの第1戦はバイエルンが3-0で勝利している。しかもレッドカードを受けたレバークーゼンのノルディ・ムキエレが出場停止である。
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またリーグ戦では、バイエルンとの勝点差を縮めるチャンスだったレバークーゼンだが、ヴェルダー・ブレーメンに0-2で敗れ、勝点8差を縮められなかった。加えてエースの『10番』フロリアン・ヴィルツが負傷により途中出場・途中交代していて、バイエルン戦の出場が難しくなった。
photo and text by Midori IKENOUCHI