×

中居正広さん反論、デーブ・スペクター氏が的を射た指摘「守秘義務を結ぶ前に、フジ関係者は全部聞いているわけで」

デーブ・スペクター氏 写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ

「WHOの定義は広すぎる」。TBS系列『サンデージャポン』で見解を語る。

 元タレントの中居正広氏がフジ・メディア・ホールディングスの第三者委員会が発表した報告書で、元社員への「性暴力」があったと認定されたものの、暴力的、強制的な性的行為の実態はなかったと反論した話題が5月18日、TBS系「サンデージャポン」で取り上げられた。

 そのなかでコメンテーターであるデーブ・スペクター氏が2点疑問点を挙げて、その的を射た指摘がSNSでも話題となっている。

 番組内では、WHOの性暴力の定義を、フジ社員に啓蒙したかったのではないか。ただし、その定義はいわゆるセクハラ事案も含まれ、かなり広義であるという説明があった。

 デーブ氏はそのWHOの定義を用いるのは危険ではないかと警鐘を鳴らした。

「WHOの定義は広すぎます。刑事事件では、このWHOの定義は該当しません。原告と被告が争う場合、具体性が必要になる。そこで中居さんは言いたいことがある、というのは分かる気がします」

 さらにデーブ氏は「もう一つ、気になることがあります」として、次のように語っている。

「密室で起きたことは(調査の)対象ではないと言っています。守秘義務を結ぶ前から、フジ関係者は(被害者からの話などが漏れ伝わり)全部聞いているわけです。それに基づき、良くも、悪くも対応を取ってきたわけです。それで(調査の)対象ではない、というのがよく分からない。そのあたりは釈然としません」

 結果的に報告書では、被害女性が受けた行為について、中居氏側からのメッセージなど伝聞や外部情報も含めてまとめられていた。状況的に、中居氏を“擁護”するそういった断片的なものを含めた情報は限定されただけに、フェアではないのではないかという意見だった。

 これに対して、番組で解説を務めた弁護士の河西邦剛氏が解説。フジテレビ側も被害女性らから話を聞いた際、「けっこう認識が分かれていた」として、報告が上がってくる段階で、幹部の中でも、あくまでプライベートの問題なのではないかと受け止めた人もいた。それだけに“性加害”に関して、何があったのかというところへ踏み込めなかった面もあるという説明があった。

 そういった背景もあって、報告書では、WHOの定義が示されたということだ。

 が、デーブ氏が言う通り、そのWHOの定義は広範すぎるのではないかという話もまた一理ある。WHOの定義が重視されて人を裁くようになれば、逆に様々な社会活動を狭める危険性もありそうだ。

関連記事>>中居正広さん性加害疑惑反論、ホリエモンが自らの経験を踏まえ今後を展望「始末に負えないのは…」「基本的には、お互い平行線」

 また河西氏は番組の中で、第三者委員会は基本的に役割を終えて解散しているものの、この中居氏側の発表を受けて、再調査も可能性としてはあり得ると見解を示していた。