中居正広さん問題、橋下弁護士が文春の質問状に7500字で論破「フジテレビ第三者委員会の報告書は、中居氏に対する誹謗中傷そのもの」
橋下徹氏 写真:鈴木幸一郎/アフロ
原稿用紙約20枚、「法律家として中居氏の行為を評価すると『性暴力』にはあたらないという結論になりました」。
元大阪府知事である弁護士の橋下徹氏が5月22日にエックス(@hashimoto_lo)で、元タレントの中居正広さんの件について、週刊文春からの質問状に回答した全文を公開した。あくまでも、いち弁護士のスタンスとして、フジテレビの第三者委員会の発表は、中居さんへの「人権が全く考慮されていない」と問題視。その理由を原稿用紙約20枚に及ぶ約7500字にまとめている。
フジテレビホールディングスの依頼を受けた第三者委員会は、WHO(世界保健機関)のかなり広い基準に基づくと、中居さんに「性暴力」があったと“認定”した。これに対し、中居さんは5月12日に代理人弁護士を通じて、その認定した証拠の提示を求めた。
すると、最近の橋本氏のテレビ番組での発言を受けて、週刊文春が橋下氏に「複数の法律家は、古い考え方、価値観ではないかと指摘している」として、その真意を問った。
橋下氏はエックスで「質問状を受けたので回答しました(質問文も掲載します)。民間のいち弁護士としての率直な意見です。回答文全文は文春の有料会員でないと見れないようなので、次ポストで回答の全文を公開します」として、実に約7500字に及ぶ回答を全文公開した。
橋下氏は「僕の把握している事実を基に、僕が法律家として中居氏の行為を評価すると『性暴力』にはあたらないという結論になりました」として、その理由を詳しく説明している。
いずれにせよ、「第三者委員会が中居氏の行為を性暴力と認定すること自体がおかしい」と、第三者委の目的はフジテレビの問題を解決するためだったにも関わらず、中居さんの社会的な権威を完全に失墜させたため、「人権への配慮が全くされていない」と問題視している。
「仮に性暴力だと評価する者がいるにしても、第三者委員会が断罪することはおかしいですし、フジテレビ第三者委員会の報告書によって中居氏が受けた今般の社会的制裁はあまりにも酷すぎ、行為と制裁への均衡が全く取れておらず、中居氏の人権への配慮が全くされておりません」
橋下氏は同じ法律家として、中居さんをそのように貶めたことは、日本社会にとっても危険な兆候であると警鐘を鳴らす。
「フジテレビ第三者委員会が、今回の報告書を出すにあたって、中居氏が受けることとなるだろう社会的制裁について行為と制裁の均衡考えなかったのであれば法律家としてあまりにも稚拙です」
「誹謗中傷につながることは弁護士であれば容易に分かるはずで、にもかかわらず漫然とそのような内容を世間に大々的に発表したフジテレビ第三者委員会の行為は、中居氏に対する重大な人権侵害行為であると評価します」
そして「フジテレビ第三者委員会の報告書は、中居氏に対する誹謗中傷そのもの」と厳しく指摘する。
「僕の把握している事実が世間に公となれば、性暴力と評価するかどうかはともかく、いま中居氏が受けている社会的制裁があまりにも酷いもので誹謗中傷にあたると感じる人が多く増えるものと確信しております。そのような意味で、フジテレビ第三者委員会の報告書は、中居氏に対する誹謗中傷そのものであります」
いずれにせよ、二人が会っていた当日の内容が明らかにされていない。加えて、二人の心情は、それぞれ理解できないこともある。
そうしたなか中居さんの「防御権」がなく、一方的に「性加害」と決めつけたことを問題視しているのだ。
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橋下氏は、中居さんの問題、被害女性への配慮、第三者委員会の負っていた役割と越権していた発表内容など、かなり踏み込みながらも具体的かつ客観的に見解を示している。