【Jリーグ】ちょうど1年後、2026-27シーズンは「8月上旬」開幕に。ACL組の過密日程など課題も…
写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
J1のスケジュール案では、来年4月に6試合、5月には最大8試合が組まれる。
Jリーグは秋春制への移行に伴い、2026-27シーズンは1年後のこの時期「8月1週頃」に開幕予定となっている。
Jリーグが公表している資料「Jリーグ『シーズン移行』~次の30年に向けて~」のスケジュール案では、8月1週を目処にスーパーカップ、そして8月2週目にリーグ開幕(8月4試合)を迎える日程が想定されている。8月第1週または今週がリーグ開幕になる感じだ。
猛暑の中でのスタートに疑問を唱える声も聞かれる。ただ、リーグ側としては、疲労が蓄積されてきたシーズン中盤に夏を迎えるのと、シーズンスタートが夏場であるのとでは、「暑さ」の影響も異なると説明している。
また、冬の中断期間とオフにより、年間4か月にわたりJリーグの試合が行われない。選手の稼働期間がわずか「8か月」となれば、中断期間のないイングランド・プレミアリーグ、ラ・リーガなど日本代表クラスのタレントたちよりもファンが試合や情報に接する機会が減る。このあたりは以前から指摘されてきた課題でもある。
また、この秋春制への移行は、AFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)のシーズン移行(予選8月、本選9月開幕:4-5月決勝ラウンド、決勝)に伴い検討され、実現したものだ。
ところが、ACLに出場するトップクラブのスケジュール問題は、棚上げされたままだ。このスケジュール案では、2026-27シーズンは4月に6試合、5月に7試合+ルヴァンカップ決勝の最大8試合(2027-28シーズンは4月と5月にJ1リーグの10試合+ルヴァンカップ決勝)が組まれている。
2025-26シーズンのACLエリート・ファイナルラウンドは4月下旬から5月上旬に組まれている。
サウジアラビアでの開催はすでに決定しているが、どのように、Jリーグの日程を組み込むのか。ファイナルステージに進めばかなり過密であり、ミッドウィーク(水曜)のゲームを増やすなど対応することになるが、そもそも無理な日程となることが分かる。
例えば今季、日本と時差6時間あるサウジアラビアで、横浜F・マリノスは中5日でファイナルステージに臨み、アル・ナスルに敗れている。
Jリーグは「アジアで勝ち、世界と戦うJリーグ」と方針を打ち出している。ただし、この案からも分かるように、ACL組への配慮や理解が一向に進まずにいる。実行委員会でACL出場組の代表が、より具体的に課題解決への提案をすることも求められる。
関連記事>>【DAZN】ブンデスリーガと3年契約、伊藤洋輝の王者バイエルン、堂安律加入のフランクフルト…1部全試合を配信へ
いずれにせよ、今回の改革には、様々な障壁が待っている。今後Jリーグ側には、いろいろな方面に耳を傾けて、より良くなっていくための柔軟な対応も期待したい。