【大宮V】続く痛恨の失点…。有吉佐織が語る課題と成長「ボールを持てている。だからこそ――」
大宮の有吉佐織。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
WEリーグカップのこれまで3試合、終盤に手痛いゴールを許す。
WEリーグの大宮アルディージャVENTUSが、苦しい戦いを強いられている。WEリーグカップ、三菱重工浦和レッズレディースとのさいたまダービーではアディショナルタイムに2点を返されてドローに。続くAC長野パルセイロ・レディース戦は終盤にゴールを奪われ0-1敗戦。さらに、ちふれASエルフェン埼玉とのダービーでも、村上真帆のヘディングゴールで一時同点に追いついたがラスト3分で勝ち越された。
いずれもダメージの大きな失点が続いている。
創設2年目。WEリーグ元年は9位に終わった。9引き分けと、勝ち切れなかった試合が多かった点を多くの選手が課題に挙げていた。
今季は長野から加入したボランチの五嶋京香が加入したが古巣との一戦で負傷し長期離脱に。コロナ禍の影響もあり、なかなかベストと言えるメンバーが揃わない。
今季は球際の強化を図り、攻撃に出た際のリスクマネジメントに取り組み、セカンドボールをほとんど拾えなかった長野戦から改善はされてきた。しかし相手をこじ開けるまでには至っていない。大熊良奈、山崎円美、柴山史菜らが決定機を迎えても、ゴールネットを揺らせなかった。
ビルドアップにも加わる右サイドバックの有吉佐織は「ボールの奪われ方」の問題を指摘する。
「嫌な取られ方をしないように、時間帯も含めてチーム全体として取り組まないといけない。ただボールを持てているのも事実。だからこそ、そういう時間帯の奪われ方、リスク管理がチームの勝敗を決める。こういう(シビアな)課題は昨シーズンにはなかったこと」
有吉はそのように課題を挙げる一方で、成長も実感していた。
選手が大幅に入れ替わったなか、昨季よりも成績を向上させ、勝負強いチームに成長していけるか。カップ戦でリスクマネジメントへの手応えを掴んでおきたい。次の試合、大宮Vは転換期となるような、キッカケを掴みたい。
[取材・文:早草紀子]
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