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【パリ五輪 現地発】破壊行為受け、なでしこジャパン「鉄道→バス」に変更。1台に全員乗り込み、約6時間かけてナントからパリへ移動

フランスパンのサンドイッチを手に急きょ変更されたバスに乗り込む浜野まいか。写真:早草紀子(C)Noriko HAYAKUSA

清水梨紗の姿は…。中2日、27日24時からブラジル戦へ。

 パリ・オリンピックでスペインとの初戦を終えたなでしこジャパン(サッカー日本女子代表)は7月26日、フランス国鉄(SNCF)が運行する高速鉄道TGVを狙った同時多発の放火事件の影響を受け、ナントからパリへ「鉄道→バス」に変更しての移動を余儀なくされた。

 選手たちは午前、スペイン戦のあったナントで練習を実施。そのあと午後、ナント駅からTGVに乗車し、27日24時から行われるブラジル戦に臨むため、パリへ移動する予定だった。しかし今回の「破壊行為」を受けて、その移動の目処がまったく立たなくなったのだ。

 なおこの日のトレーニングでは、前日のスタメン組は軽いメニューをこなし、終始リラックスモードでリカバリー。ただしケガで途中交代した清水梨紗の姿はなかった。一方、別メニューの続いた北川ひかる、林穂之香は全て参加し、他のメンバーとともにミニゲームなどで汗を流した。

 その間にまとまったのは「バス移動」だった。ホテルと練習会場、ナント駅までの近距離の移動のため用意されたバスで、そのままパリへ向かうことが決定した。

 しかし用意されたのは現状使用している1台のみ。そこに選手とスタッフ全員が乗り込むほぼ満席状態で、休憩を挟みながら5~6時間をかけてブラジル戦の会場へと向かうことになった。 

 キャプテンの熊谷紗希は「不可抗力の出来事なので、変なところにストレスを感じることなく臨みたいです。自分たちは守られている側なのでそこまで怖さはありません。ただ応援に来てくださっている方が無事であれば……」と、むしろファンやサポーターに対し気を遣っていた。

 練習とミーティングを終えると、いよいよパリへ向けて出発。移動中の昼食と見られるフランスパンにチーズ、野菜などがトッピングされたサンドイッチが手渡されていく。また、バイクなど警察車両3台が、先導と警護にあたることにもなった。

 こうしたトラブルさえ、むしろチーム力にできるかどうかが、メダル獲得へ問われる一因にもなる。

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 五輪のサッカー競技は男女ともに、移動を含めて中2日で決勝まで組まれている。今後もまさか……の出来事がピッチ内外で待ち受けているかもしれない。この日ナントからパリへ移動したなでしこの選手たちだが、みんな明るく元気だった。そんな前向きな選手たちに、きっとパリの勝利の女神も微笑んでくれるはずだ。

取材・文・写真 / 早草紀子
text and photos by Noriko HAYAKUSA

Posted by 早草紀子

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