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【なでしこ】『10番』塩越柚歩に期待されるE-1選手権3連覇へのミッション

塩越柚歩 写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

最終・中国戦はベンチスタート。その力が必要とされる場面がきっと来るはずだ。

[東アジアE-1選手権 女子・第3戦] 日本代表 – 中国代表/2025年7月16日16:00/水原ワールドカップ競技場

 東アジアE-1選手権女子の第3戦、なでしこジャパン(日本女子代表)が中国代表との優勝決定戦に臨む。日本は勝てば大会3連覇。

『10番』をつける塩越柚歩は7月13日の韓国戦(△1-1)、後半開始からピッチに立ち、45分間プレーした。その翌日はチームの休養日に充てられ、「1週間ずっと張り詰めていたのでみんなリラックスできました」という。

 韓国戦は思うように「ボールを上手く引き出せなかった」と反省。そのうえで、塩越は「守備のスイッチを入れること、相手がボールを下げた時に一個ラインを上げることを意識していました」と振り返る。

 国際タイトルを獲る難しさを、塩越は熟知している。

 今年3月、三菱重工浦和レッズレディースの一員として臨んだAFC女子チャンピオンズリーグ(AWCL)は準々決勝・武漢江大戦でスコアレスドローからPKの末、涙を飲んだ。

 一方、2023年のアジア大会、塩越は日本女子代表の『10番』&キャプテンとして、決勝では北朝鮮代表を4-1で下して優勝している。

 そして日テレ・東京ヴェルディベレーザに移籍して間もなく臨んだ今大会、初招集組や国際舞台の経験が少ない選手も多い。

 塩越は「みんなが余計いっぱいいっぱいになっちゃう可能性がなくはないと思います。プレッシャーもあると思うから、自分が余裕を持ったタメを作るプレーをしていきたいです」と語る。

中国戦前日練習でのなでしこジャパンの塩越柚歩と遠藤優。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

 チームメイトの特長を最大限(あるいはそれ以上に)引き出すのが塩越の真骨頂である。

 ボールを収めて、柔軟に対応しながら、スピードや高さ、テクニック……様々な強みを持つ味方を生かし、ゴールにつなげる。味方が輝くことで、塩越も光を放っていく。そんな相乗効果が生まれていく。

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 フィジカルの強い中国を相手に、塩越のその力が必要とされる時がきっと来るはずだ。

Posted by 早草紀子