ポルトが中島翔哉に『忠誠』を求め「もう一度チャンス与える」
ポルトの中島翔哉。※ポルトの公式ツイッターより
クラブ幹部「監督からの信頼を取り戻すため」。
ポルトガルメディアの『オ・ジョゴ』は8月21日、ポルトガル1部リーグのFCポルトが、昨シーズン終盤から戦線離脱している日本代表MF中島翔哉に再びチャンスを与えると伝えた。日本代表の10番をつける25歳は、再び青と白のユニフォームを着てエスタディオ・ド・ドラゴンのピッチに立つ日を迎えられるのだろうか。
中島は新型コロナウイルスの影響によるチームの中断明け、初日のトレーニングには合流したものの翌日から参加できず。地元メディアでは、すでにスタッフが日本へ帰国したなか、体調を崩した家族の看病を中島一人で診なければならなくなったという。また家族は気管支炎だったため、新型コロナウイルス感染の可能性もあることから、合流するためには慎重をきたさなければならなかったそうだ。一方、クラブ間の契約に関する問題が発生した可能性も取り沙汰された。
ポルトのセルジオ・コンセイソン監督は、何よりもチームの結束を重視。中島は自主練習をしながらの試合への参加の可能性を模索。しかし指揮官は練習場でのロッカールームの空気をともに共有できなければ、試合での起用はできないというスタンスを貫いた。
そして中島不在のポルトは、リーグ、ポルトガルカップの2冠を達成してみせた。中島はトレーニング施設で個人トレーニングを行っていたが、全体練習には加われないままシーズン終了。優勝に関するセレモニーにも参加しなかった。
今回の記事では、クラブ幹部は中島に「監督からの信頼を取り戻すため、もう一度チャンスを与える」と伝えているそうだ。ポルトは週明け24日に活動を再開させる予定で、そこに中島が姿を見せるかどうか。そこで「忠誠」を誓うことが、復帰条件ということだ。
またポルトのピント・ダ・コスタ社長はシーズン終了の段階で、中島との契約を打ち切るつもりはなく、「私たちが信じている選手であり、新シーズンはチームに加わるだろう」とも語っている。
中島は2018-19シーズン、ポルトガルのポルティモネンセSCからカタールのアル・ドゥハイルSCに日本人選手の最高額となる移籍金(違約金)3500万ユーロ(約43億6000万円)で完全移籍。さらに2019-20シーズン、ポルトがクラブ史上2番目に高い1165万ユーロ(約14億5000万円)で、アル・ドゥハイルから保有権の半分を買い取る形で獲得。中島とポルトは5年契約を結んでいる。
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[文:サカノワ編集グループ]