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久保は途中出場。VARから「オフサイド取り消し」決勝ゴール、ビジャレアル今季初勝利

乾貴士(左)と久保建英(右)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

エイバル乾は先制点の起点になる。武藤はさっそくベンチ入り。

[スペイン1部 2節] ビジャレアル 2–1 エイバル/2020年9月19日/エスタディオ・デ・ラ・セラミカ

 スペイン1部リーグ2節、ビジャレアルCFがSDエイバルに、2-1の逆転勝利を収め、今季初の勝点3を獲得した。エイバルの乾貴士は先発フル出場を果たし、高い位置で起点となってチャンスを作り出した。このほど加入が決定したばかりの武藤嘉紀もベンチ入りした。一方、ビジャレアルの久保建英は85分から途中出場し、限られた時間の中で決定的なパスを放ち、自身も惜しいシュートを放つなど勝利に貢献した。

 50分、中盤でのマッチアップからこぼれたボールを乾貴士が拾って起点になり、素早くエドゥに展開。エイバルの10番のスルーパスから、最後はキケが決めてアウェーチームに先制点が入る。

 堪らずビジャレアルのウナイ・エメリ監督は、新加入のペルビス・エストゥピニャンとビセンテ・イボーラの2枚替えを敢行。圧力を一段と強めて、反撃を試みる。

 すると、その策が奏功する。63分、大きなサイドチェンジから右MFサムエル・チュクウェゼが折り返す。そこにいた昨季チーム最多18ゴールを決めたエース、ジェラール・モレノが相手を完璧に騙す切り返しから右足を振り抜き、1-1に追い付く。

 ホームチームの勢いは止まらない。71分、モレノのスルーパスから、パコ・アルカセルがオフサイドラインぎりぎりのところで抜け出し、最後はGKのタイミングをずらしてシュートを流し込む。

 しかし――。ゴールが決まったあと、主審は手を挙げて、オフサイドでノーゴールだと告げる。と、そこでVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入する。

 すると、オフサイドラインを真横から見るアングルのカメラがないため微妙ではあるが、パコはオンサイドであるとして、ゴールが認められたのだ。つまり「オフサイド」が取り消された。

 2-1と逆転したビジャレアルは85分、右MFのナイジェリア代表MFサムエル・チュクウェゼと代わって久保が入る。19歳の日本代表レフティは右サイドへ展開するラストパスから決定機を創出。さらに自身もカウンターから持ち込み、DFをかわせば決定機という場面で……惜しくもシュートを決め切れず。ただ、終盤に前線を改めて活性化しながらアクセントを加え、しかも高い技術で相手を困らせて、チームの初勝利に貢献した。

 ビジャレアルは次節、日本時間9月28日4時からアウェーでFCバルセロナと対戦する。久保の憧れの存在であるリオネル・メッシとの対決が今季も実現する。

注目記事:エメリ監督が久保建英について1分半熱弁「今季キープレーヤーの一人」「目指したところに必ず到達できるメンタリティを持つ」

[文:サカノワ編集グループ]

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