「実は泣いていた」日本代表MF遠藤航が明かした手術の舞台裏とは?「プレートか、人工靭帯か…」。目標は「W杯初戦、ファン・ダイクとキャプテンとして握手をかわすこと」
遠藤航 写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
「チャントが聞こえてきた。顔を隠したのは、涙を見られたくなかったから」
サッカー日本代表(SAMURAI BLUE)MF遠藤航が4月2日、クラブ公式ポッドキャスト「RED MACHINE」に登場し、負傷からのリハビリ状況や手術の決断、そしてFIFA北中米ワールドカップ(北中米W杯)への思いを語った。
今季プレミアリーグ初先発を果たしたサンダーランドAFC戦で負ったケガについて、足の靭帯が断裂していたと明かした。遠藤は「足の第1中足骨と第2中足骨をつなぐ靭帯が断裂してしまい、修復のために手術が必要になりました」として詳しく説明する。
手術方法は大きく二つの選択肢があった。
「一つはプレートを入れて骨同士を固定する方法で、3か月後にそのプレートを取り出す再手術が必要になります。イギリスの医師からは『そのままワールドカップを戦い、その後に取り出せばいい』と言われました。ただ、その場合は復帰まで、さらに時間がかかってしまう(W杯後に再手術が必要なため)」
「もう一つは人工靭帯(補強テープのようなもの)を入れる方法です。こちらは取り出す必要がなく、リハビリにも入りやすい。期間も約3か月で済むため、この方法を選びました。今のところ経過は非常に順調です」
最大のターゲットは明確だ。北中米W杯のピッチに立つことだ。
「ワールドカップでプレーすることが一番の目標です。5月31日の代表戦も視野に入れていますし、チームが勝ち進めばチャンピオンズリーグ決勝もあります。大きな舞台でプレーしたいという思いが、リハビリの原動力になっています」
負傷した試合についても振り返る。
「プレミアリーグでのスタメンは久しぶりで、全力を尽くそうと集中していました。本来のポジションではありませんでしたが、チームを助けたい一心でした。クロスをクリアしようとした際、左足に全体重がかかってしまい激痛が走りました。もうプレーできないと思いましたが、コーナーキックを守る必要があった。(チームメイトから)『このコーナーを守ってから倒れろ』と言われ、ミーティングでの“何があっても11人で守る”という言葉も思い出しました。痛みをこらえて立ち上がりました」
結果的に失点を防ぎ、チームに貢献した。ただ、そのあと倒れ込むと立ち上がれず、担架で運ばれた。そこで感情があふれたという。
「実は少し泣いていました。顔を隠したのは、それを見られたくなかったからです。痛みではなく、スタンドからのチャントが聞こえてきたからです。多くの試合に出場していない中でも応援してくれていることを感じて、感情を抑えきれませんでした。本当に感謝しています」
チームメイトとの絆の強さも改めて実感した。
「練習場に戻って、監督や仲間に会えるのはまるで家に帰ってきたような感覚です。ファン・ダイクやゴメス、アリソン、ロバートソンも声をかけてくれました。“サムライ・スピリットがある”とも言われました」
現在はリハビリの初期段階にある。
「今はまだウォーキングや軽いエクササイズが中心で、普通に歩くこと自体がリハビリです。外から試合を見るのは簡単ではありませんが、この期間、自分がどれだけサッカーを愛しているか再確認できました。ピッチに戻った時は100パーセントの力を出せると確信しています」
そして遠藤は具体的な目標を口にした。
「リバプールのファンとともにさらに高みを目指したい。ワールドカップ初戦のキックオフ、(オランダ代表主将の)フィルジル(ファン・ダイク)とキャプテンとして試合前の握手をかわす。それが夢であり、必ず達成したい目標です」
冨安健洋、板倉滉、町田浩樹、南野拓実ら長期離脱中の主力は多く、ケガ明けの全選手がW杯に招集されるとは限らない。遠藤も現状では当落線の一人と見られる。果たして、間に合うか――。
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