大丈夫かザイオン。パリSG→ユーヴェ期限付き移籍は“頓挫”か、鈴木彩艶は一旦ルイス・エンリケ監督のもとでプレー!?

鈴木彩艶 写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

ユベントスはヴィカーリオ、ルニンへの切り替えも。

 イタリア・セリエAのパルマ・カルチョ1913からフランス1部パリ・サンジェルマン(パリSG)への完全移籍が決定的となっているサッカー日本代表(SAMURAI BLUE)GK鈴木彩艶(Zion SUZUKI)だが、その後に有力視されていたイタリア・セリエAの名門ユベントスFCへの期限付き移籍が、ここに来て不透明になっている。

 イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』は8月12日、ユベントスが鈴木の獲得に向けて代理人との会談を予定していると報じた。一方、鈴木本人はパリSGでポジション争いに挑むことを希望しており、ユーヴェ側にはグリエルモ・ヴィカーリオ、アンドリー・ルニンという代替候補も浮上している。

 鈴木はパルマからパリSGへ移籍金3500万ユーロ(約64億円)で加入する見通しで(一部では3600万ユーロとも報じられている)、残すは正式発表のみという段階にある。

 パリSGは鈴木を獲得したあと、ユベントスへ1年間の期限付き移籍に出すことを認めているという。しかし、その条件を巡って交渉はまだまとまっていない。

 ユベントスは鈴木を新たな正守護神候補として迎え入れたい意向で、ジョバンニ・カルネヴァーリCEOとリッキー・マッサーラ氏は週末までの決着を目指している。焦点となっているのが、給与負担やレンタル料などの条件だ。

 さらに、ユベントス内部では「買い取りオプションなし」の期限付き移籍に対し、必ずしも全員が前向きではないという。1年間プレーさせて成長を促したあと、そのままパリSGへ返すことになるためだ。

 何より鈴木自身の考えが以前とは変化しているようだ。

 同メディアによると、鈴木はユベントスが完全移籍での獲得を目指していた段階では、移籍に強く前向きな姿勢を示していた。しかしパリSG加入が事実上決まった現在は、まずパリで正守護神の座を争いたいと考えているという。

 パリSGのルイス・エンリケ監督もGK陣の再編を検討している。ロシア代表のGKマトヴェイ・サフォノフがいる一方、21歳のフランス代表ルーカス・シュヴァリエについては放出を希望していると報じられている。

 シュヴァリエが移籍すれば、鈴木がパリSGに残り、ルイス・エンリケ監督のもとでポジション争いに挑むシナリオも一気に現実味を帯びる。

 一方、ユベントスにとっても時間的な余裕はない。

 鈴木側、あるいはパリSG側が回答までに時間を求めた場合、トッテナム・ホットスパーのイタリア代表GKヴィカーリオと、レアル・マドリードのウクライナ代表GKルニンに切り替える可能性が浮上しているという。いずれも期限付き移籍での獲得を視野に交渉が進められている。

 また、パルマも鈴木を1年間の期限付き移籍で再び迎え入れることに関心を示しているという。

 当初は「パリSGへ完全移籍→ユベントスへ期限付き移籍」というプランが有力視されてきた。しかし鈴木自身がパリでの勝負を望み、ユベントスも代替候補との交渉を進めていることで、状況は変わりつつある。

 まずはパリSGに加わり、ルイス・エンリケ監督のもとで自身の力をアピールすることになるのか。鈴木サイドとユベントスの協議次第では、「パリSG→即ユーヴェ」という当初のシナリオが崩れる可能性も出てきた。

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