【鳥栖×浦和】槙野から「お前が蹴るんだ」杉本が土壇場でPKを決める。壮絶3-3ドロー
浦和の杉本健勇。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
浦和は一時逆転を許すも、土壇場で追い付く。
[J1 27節] 鳥栖 3-3 浦和/2019年9月28日/駅前不動産スタジアム
J1リーグの16位のサガン鳥栖と15位の浦和レッズの一戦は、3-3で引き分けた。浦和はエースの興梠慎三が欠場するなか、武藤雄樹の今季初ゴール、長澤和輝の技ありのバイシクルキックで2点先取。しかし、ホームチームは原川力、金崎夢生、クエンカが決めて終盤に大逆転に成功する。ところが……土壇場に杉本健勇がPKを決めて、壮絶なるドロー決着に。残り7試合、浦和と鳥栖の勝点差は「4」のまま。
浦和はこれまでチーム最多となるリーグ25試合11ゴールを決めていた興梠がメンバー外に。そこで1トップに抜擢された武藤が、ついに執念を見せる。
7分、橋岡のヘディングの落としからファブリシオを経由し、浦和の背番号9が左足で突き刺し、今季21試合目にして初ゴールを奪う。さらに29分、橋岡のクロスに長澤が後ろ向きで足を合わせるバイシクルショットで2点にリードを広げた。
リーグ戦ついに8試合ぶりの勝利か――。
しかし試合終盤、鳥栖が猛反撃。途中出場の豊田陽平にボールを集めると、68分、関根貴大があまりに不用意なプレーで直接FKを与えると、これを原川が決めて1点差。
さらに74分、金崎がシュートを突き刺して同点に。勢いは止まらず、82分、クエンカが会心のフィニッシュをねじ込み、ついに3-2の逆転に成功する。
アディショナルタイムは6分……。するとアウェーチームは、岩波拓也がペナルティエリア内で倒されて、このPKを杉本建勇が決めて、同点に追い付いた。
試合後のフラッシュインタビューで杉本は次のように語った。
「キッカーは槙野選手でしたが『お前が蹴るんだ』と言われ、しっかり決められて良かったです。負けなかったのはプラスだが、勝たなければいけなかったので反省したい。残念な結果になってしまったが、最後の1点はサポーターの後押しあっての1点だったので、今度はサポーターのために勝ちたい」
浦和は8勝8分11敗(28得点・40失点)で勝点32、鳥栖は8勝4分15敗(26得点・45失点)の勝点28で、4ポイント差のまま。
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[文:サカノワ編集グループ]