【浦和】観客動員に向けて立花社長が語った浦和美園駅一帯の連携の必要性
ルヴァンカップ浦和対仙台で、ゴールを決めたレオナルドを祝福する選手たち。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
安全対策について、鉄道会社などに「委ねるのではなく、互いに連携を密に取りながら、やっていかなければいけない」。
Jリーグは6月27日にJ2再開・J3開幕、そして7月4日にJ1再開を迎える。7月10日以降は政府見解に従い、一部観客を動員しての試合開催をスタートさせる予定だ。
政府は7月10日からは、会場の半分あるいは5000人以下で少ないほうを優先するという方針を示している。Jリーグの多くのスタジアムでは「5000人以下」が適用されることになる。ただし、NPB(プロ野球)との合同で行われてきた新型コロナウイルス対策連絡会議では、感染症の専門家チームからは、その人数に関しても、より慎重に設定するべきだという意見が出ていた。
ナイター開催となるため、交通、飲食店などでの感染リスクを鑑みると、各交通会社、飲食店、ショッピングモールなど地域での連携や対策が求められる。
浦和のホームスタジアムとなる埼玉スタジアムは、基本的に鉄道のアクセスが埼玉高速鉄道のみ。試合前後は車内が混雑し(夜間になるとラッシュとも重なる)、まさに立錐の余地もないような状態にもなる。また、浦和美園駅からスタジアムへのバスの運行についても、どのようにするのか。いくつかの課題が生じる。
浦和の立花洋一社長は、そうした対策について話し合いを重ね、特に試合後の密を避けるために増便をできないかを申し入れたりもしてきたという。一方、埼玉高速鉄道からも対策も徹底することなどの連絡を受けてきた。
立花社長は次のように説明した。
「これからJリーグが始まる前に、具体的にどのような形で、より安全にお客様を運べるのか、バス等を含めて、そういったことを考えてやらなければいけないと考えています。公共交通機関の安全対策は、しっかりやらなければいけない課題。Jリーグ全クラブの課題にもなるとも思います。バス会社さんや鉄道会社さんに委ねるということではなく、互いに連携を密に取りながら、やっていかなければいけないと考えています」
立花社長はそのように各企業に委ねるのではなく、ともに課題などを共有しあい対策を立てていく重要性を強調していた。
リモートマッチ(無観客試合)のあとに向けて、各クラブはすでに動き出している。
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[取材・文:塚越始]