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【浦和×広島】西川周作と大迫敬介、両GKが見せた矜持

浦和の西川周作(左)、広島の大迫敬介(右)。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

大迫は西川について「存在感を90分間感じていた」。

[J1 10節] 浦和 1-0 広島/2020年8月15日19:00/埼玉スタジアム

 浦和レッズの西川周作、サンフレッチェ広島の大迫敬介――。J1リーグ10節の一戦は、両ゴールキーパーが矜持を示し、ピッチ上で火花を散らした。

 まさに唯一のピンチだった。立ち上がりに微妙な判定からのPKで失点を喫した大迫は、その1シーンを悔やんだ。

「カウンターが早いというスカウティングは聞いていましたし、最初の15分、相手に間を突かれたのは、自分たちの見せた隙でした。立ち上がりは改めてしっかり締めないといけない。ただその後はDFとしっかり対応できて、その1本だけ。悔しい結果に終わりました」

 一方、対峙した浦和の西川が再三にわたりビッグセーブを披露。ゴールを割らせなかった相手守護神の“存在感”を、大迫も認めていた。

「普段聞こえなかったような声も聞こえてきました。ゴールキーパーとしての存在感を、反対側に立っていても、90分間感じていました。PK1本とはいえ止めていれば勝点1を最低でも拾えたので、学ぶべきところはありました」

 歓声のないスタジアム。そこで大迫は西川の“声”に発見もあったという。そして広島の守護神は「内容はとてもポジティブ。立ち上がりを含め、継続しながらチームとして統一感を持ってやっていきたいです」と前を向いた。

 また西川は1点のリードを保ち、終盤は守ることに集中したと語った。

「広島は素晴らしいし、強いチーム。最後のクロスのところで相手の狙いがあり、中(ゴール前)では割り切りながら、しっかり守ることに集中していました。途中からは岩波選手が加わり、とても心強く、監督からのメッセージを受け取って、気持ちを切らさず戦えたと思います」

 そのように振り返るととともに、前節の名古屋グランパス戦で喫した6失点のショックを、ここで一旦しっかり止められたと受け止めていた。

「6失点を喫して、周りからもどうなるか見られていました。このままズルズルいってしまうのか、ここで勝ってもう一度上へ行けるのか、その大事な試合でした。今日はなんとしてもホームで勝ちたかった。どんなにボールを握られたとしても、最後のところでみんなで守れば、守り切れる。そういう試合ができたと思います」

 J1リーグは19日に11節が行われ、浦和はアウェーでガンバ大阪、広島はホームでFC東京と対戦する。

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[文:サカノワ編集グループ]

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