【浦和】阿部勇樹が不惑の誓い「それぞれの野心、希望を同じ方向に進んでいけるように。若い選手に負けず、いい刺激を与えたい」。2021年、自身の目標は?
21日のメディア公開の練習で、柴戸海とマッチアップを繰り広げる阿部勇樹。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
選手が大幅に入れ替わったなか、「非常にいいキャラクターの選手たちが入ってきてくれました」。
浦和レッズのMF阿部勇樹が1月21日、オンラインによる取材に応じて、リカルド・ロドリゲス新監督のもと、大幅に選手が入れ替わったチームの雰囲気、そして2021シーズンに懸ける思いを語った。
「選手が多く変わったなかでスタートして、非常にいいキャラクターの選手たちが入ってきてくれました。何かしてやろう、これからやってやろう、という気持ちを持った多くの選手が来てくれて、いい刺激をチームに与えてくれています」
就任したリカルド・ロドリゲス監督のもと、練習は4日目を迎え、「緩む時には緩み、非常にいい雰囲気で楽しくトレーニングはできています」という。
阿部自身は昨シーズン、「手術以外でこれほど長期間、(戦列から)離れたのは初めてでした」というケガに苦しんだ。ほぼ1年間プレーできなかっただけに、今年の自身の目標として、次のように掲げた。
「いろいろな方に迷惑をかけましたし、サポートをしていただいて、最後のほうに練習に合流できて、そこで改めてみんなと一緒にサッカーできる幸せを感じて、しかし、すぐシーズンが終わってしまいました。もちろんケガは起こり得ることですが、昨年は辛く特に大変だったので、今年はケガをせず1年間、しっかり戦いたいです」
多くの若いタレントが新たに加わった。これまでの浦和にはなかった補強だ。そのチームの雰囲気について、栃木SCから補強されたGK塩田仁史とともに今年「不惑」の40歳、チーム最年長になる。2010年のベスト16入りを果たした南アフリカワールドカップ(W杯)日本代表メンバーの中心でもあったミッドフィルダーは次のように話す。
「ピッチに入って遠慮しているようではレッズで戦っていけません。新しく入ってきた選手だったり、今は(2022年に加入内定している)宮本(優太)選手も参加して思い切ってやってくれています。年齢は関係なく戦っていく選手が必要で、逆に僕らも同じようにギラギラと言いますか、野心を持ってしっかりやっていかなければいけない。それにそれぞれの野心、希望をチームとして同じ方向に進んでいけるようにして、若い選手たちに負けず、いい刺激を与えたい。刺激をもらうだけではなくて。そこは意識してやっていきたいです」
リカルド・ロドリゲス監督の基本スタイルは、最前線からのプレッシングから守備に入り、攻撃は最終ラインから丁寧につなぐビルドアップを活用しながら相手に応じてサイドと中央を使い分けて崩していく。阿部はそのなかで自分が生きる可能性を見出している。
「リカルド監督のサッカー、目指すサッカーを一早く理解して、ピッチで実践していきたい。いろいろ話をしてトレーニングもできていますが、自分の特長が生かされるかなと思います。そこをしっかり出していきたいです。自分の中で個人としてもチームとしても何かを成し遂げたい野望を持って、1年間過ごしたいです」
新ユニフォームの販売枚数は現在2位のとのこと。22番でありぞろ目。3位の西大伍の“猛追”を受けているそうだ。「おお、2が並んで、いいじゃないですか」と笑みを浮かべる阿部は、「何よりサッカーで恩返しをしたい」と誓っていた。
注目記事:【浦和】「自信を持て」小泉佳穂が小野伸二から背中を押された言葉。レッズの「18番」継承!
[取材・文:塚越始]