鎌田大地と長谷部誠のフランクフルトがCL出場権を逃す。スペイン有望株の17歳FW獲得
フランクフルトの鎌田大地(左)と長谷部誠(右)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
リーグ5位確定。ヨーロッパカップの切符は掴む。
[ブンデスリーガ 33節] シャルケ 4-3 フランクフルト/2021年5月15日/フェルティンス・アレーナ
ドイツ・ブンデスリーガ1部、アウェーで最下位のシャルケ04に3-4で敗れたアイントラハト・フランクフルトは、翌日のボルシア・ドルトムント、VfLヴォルフスブルクの結果を受けて、今季5位が確定した。目標だったUEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)の出場権獲を逃したものの、2シーズンぶりとなるヨーロッパカップ(EL)の出場権を掴んだ。
また、フランクフルトは5月17日、スペイン1部のバレンシアCFに所属する17歳のFWファビオ・ブランコ・ゴメスを獲得したと発表した。契約は2023年6月30日までで延長オプション付き。U-19スペイン代表にも選ばれる有望株の一人で、主に右ウイングを主戦場としてきた。複数の欧州トップクラブが獲得に乗り出すなか、フランクフルトが引き抜きに成功した。
フランクフルトの今季順位が「5位」に確定した。21節には一時3位に立ち、その後は4位をキープしてきた。しかし32節でドルトムントに抜かれて5位に後退。この33節でもシャルケに痛恨の敗戦を喫すると、ドルトムントは1.FSVマインツ05に3-1で勝利、ヴォルフスブルクはRBライプツィヒと1-1ドロー。この結果を受けて、ドルトムントが3位に上昇、ヴォルフスブルクは4位に後退したが、CL出場権を得られる上位4チームが決定した(1位バイエルン・ミュンヘン、2位ライプツィヒの順位も確定)。
アディ・ヒュッター監督の来季退任とボルシア・メンヒェングラードバッハへの指揮官就任決定後(フレディ・ボビッチ強化責任者の退任も発表)、フランクフルトは1勝1分3敗と完全に失速。ヒュッター監督の求心力が失われ、一枚岩になりきれなかった。
長谷部はシャルケ戦後、次のようにドイツ語でコメントしていた。
「この敗戦について説明するのは難しい。4失点は多すぎます、それでは私たちは勝てません。あまりに簡単にゴールを決められてしまいました。私たちはまだ4位になる微かなチャンスが残っていますが、今はやはりとても落胆しています」
また、鎌田はドイツメディア『ビルド』で今後について、「確かにいくつかの憶測もあるようですが、どのチームが自分に興味を持ってくれているかは分かっています。現在のサッカー界では、将来何が起こるのか誰にも予測できません。ただし今考えているのはあと2試合、勝つことだけです。他のことは考えていません」と、移籍の可能性を予感させる発言している。デンマークのメディア『ブンデスリーガニュース・イン・イングリッシュ』がこの部分を引用して報じていた。
チーム歴代最多27ゴールを決めたポルトガル代表FWアンドレ・シウバら来季動向も焦点になる。まずは来シーズンにつなげる意味でも、有終の美を飾りたいところ。フランクフルトは5月22日の最終節、ホームでアウクスブルクFCと対戦する。
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[文:サカノワ編集グループ]