Jリーグがマッチコミッショナー3人を新たに無期限の割当停止。選手エントリー問題で
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福島戦の担当者は、当該選手の出場を「認可」したということだが――。
Jリーグは8月18日、同日に選手エントリー問題でモンテディオ山形、水戸ホーリーホック、福島ユナイテッドFCに対し懲罰を下した事案で、その試合を担当していたマッチコミッショナー3人に対し、無期限の割り当て停止の処分を下すと発表した。
Jリーグは外部有識者による客観的な評価を踏まえ、マッチコミッショナーの義務と処分の検討を行い、この試合を担当した、大澤裕造氏、結城勝彦氏、糸井朗氏に対し、割当を期限を定めず停止することを決めた。
このコロナ禍で、試合のエントリーに関してマッチコミッショナーは、「クラブ運営担当より『メンバー提出用紙』と『検査結果(エントリー可能者リスト)』を受け取り、新型コロナウイルス感染症に関する公式検査において陰性判定を得ている。もしくは「エントリー資格認定委員会」にエントリー可と判断された者がエントリーされていることをチェックする」と取り決められている。エントリー資格の有無のチェックはマッチコミッショナーの処理すべき事務であると言える。
そうした適切な事務処理を怠った。その結果として、エントリー無資格者が試合出場する、もしくは試合にエントリーする結果を引き起こした。これは注意義務に違反するものとして、同処分が科された。
ただし、資格のない者をエントリーさせたのは、あくまでもクラブの責任。浦和を含め、これまでのクラブへの懲罰は変わらないということだ。
とはいえ、各クラブは決して欺こうとしていたわけではなく、試合時、選手はエントリー資格が“ある”と信じて(実際、クラブでは陰性を確認)、エントリーさせている。ルールの解釈ミスだ。そのあたりの条文、ルールの解釈がいまだにスッキリせずにいる。
ただしJリーグは、浦和に対し重罰(0-3没収試合とけん責)を下したことで、それを(法的含め)正当化するため、明文化された条文やルールに基づき、クラブを罰していくスタンスに立っている。
また、福島の主張では、福島の当該選手はマッチコミッショナーから試合当日に出場の認可を得ていたということだ。現在のJリーグのスタンスからすれば、この福島戦のマッチコミッショナーと他3人が同じ処分であるのも、あまり妥当性が感じられない。
そのマッチコミッショナーを指名した、これまでの報告から事実を確認できなかったJリーグの責任も問われる。
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[文:サカノワ編集グループ]