【浦和】『左SB関根貴大』はぶっつけ本番「不安な気持ちでいっぱいでした」
浦和の関根貴大。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
これまでのサッカー人生で、「後ろからチャンスを見ている、ということはほぼありませんでした」。
[J1 20節] 浦和 2-2 京都/2022年7月5日19:30/埼玉スタジアム
J1リーグ20節、浦和レッズの関根貴大が京都サンガF.C.戦、4バックの左サイドバックとして公式戦初めて先発出場して85分までプレーし、1ポイント獲得に貢献した。
チームの狙いは、攻撃時に3バックになり、関根が左ウイングバック的になって前へ出て攻撃の厚みを生み出すというものだった。ただ相手の出方などによって上手くハマらなければ、ピッチ内の判断で「4枚回し=4バック」にしようとも話し合っていた。ただ結果的に「ほぼ4枚で、本当のサイドバックのようになり、難しさは正直ありました」と振り返った。
4バックの左サイドバックでの先発――。なんとこれまでのトレーニングで行ったことはなく、まさに“ぶっつけ本番”で前日に起用を告げられたそうだ。それだけに、「不安な気持ちでいっぱいでした」と本音を口にする。
「守備もそうですし、攻撃も試合始まると高い位置を取れなかったので、どのように相手を引き出して前の選手をフリーにしようかと考えてプレーしていました」
1列前には大久保智明がいるという、確かにハマれば面白い『Wドリブラー』の組み合わせだった。
「もうちょっと厚みを出せればいいと思いました。松尾がけっこう落ちてきたので、そこでの厚みは出せていたと感じます」
サイドバックから見るその景色もまた新鮮に映ったという。
「今までの人生で、後ろからチャンスを見ている、ということはほぼありませんでした。自分もこういう気持ちで見られていたのか『決めてくれ』って、と。『頼む!』としか言いようがないというのは初めてでした」
チームとしては新たなオプションになり得る。ただ関根自身は基本的には前線でのプレーがファーストチョイスであり、「(SB起用を)プラスにしていかなければいけない。ただ前で使われる努力をしていき、そうなった時によりチャンスを作れる選手にならないとチームを助けられないと改めて感じました」と、今後への抱負を口にしていた。
【注目記事】
・【浦和2-2京都】2失点目に直結した“疑惑の判定”に曺貴裁監督「相手のファウルか自分のファウルかによって、状況が変わる場面でした」