韓国代表ベント監督に『解任論』浮上。日本代表戦、0-3連敗…「日本が上手かった」発言も感情を刺激
韓国代表のパウロ・ベント監督。 (Photo by Chung Sung-Jun/Getty Images)
「非効率の後方からのビルドアップ」という指摘も。
[東アジアE-1選手権] 日本 3–0 韓国 /2022年7月24日19:20/豊田スタジアム
東アジアE-1選手権の第3戦、日本代表に0-3で敗れた韓国代表のポルトガル人パウロ・ベント監督に、韓国国内で解任論が噴出している。
2018年7月から指揮を執り、2019年の東アジア選手権では同監督のもと日本に勝利を収めて大会3連覇を収めた。ところが、2021年3月の日本での親善試合、そして今回と宿敵にいずれも0-3で連敗。前回はエースのソン・フンミンら海外組を招集できず、今回もベストとはほど遠い陣容である。とはいえ、いずれも内容が伴っておらず、今大会は枠内シュート1本という惨憺たる内容だった。
韓国メディア『フリーゾーン』では、「日本代表に屈辱的な0-3、ベント監督、アウト!」と題した、 韓国サッカー指導者協議会の役員などを務めたキム・ビョンユン氏のコラムを掲載。データ上でも内容でも日本に上回られた結果を受けて、ベント監督の指導力のなさに問題があるのではないかと指摘。「韓国代表チームの指揮を執るのに十分な指導力を備えた人物なのか。疑問が再び強まった」と、その手腕に疑問符をつけている。
ポゼッションスタイルを掲げているものの、「非効率的な後方でのビルドアップには以前から批判が収集している」と、数的優位を作り出す過程でパワーと人数を使ってしまう現在の戦い方では、韓国の選手たちの長所を出し切れていないと主張している。また、「日本が私たちの予想していたとおりの試合をした」「日本のほうが上手かった」と、試合後の指揮官の敗戦を“妥当”とする見解により、感情的にも不満の声が強まってしまっている状況だ。
カタール・ワールドカップ(W杯)まで残り4か月を切った。思い出されるのが、2017年のE-1選手権――ここで韓国に敗れた日本のヴァヒド・ハリルホジッチ監督が「韓国のほうが格上だった」と発言し、結果的にこれが後の解任へのトリガーとなった。
ベント監督は狙っていた通りに噛み合わなかったと、論理的にも試合を捉えていた。ハリルホジッチ監督の“失言”ともやや異なる。
とはいえ、やはりライバル日本戦での連敗による“解任論”浮上は、ある意味、やむを得ないとも言える。ソン・フンミン、ファン・ヒチャンら海外組が加われば力を発揮する戦略と言えるのか。そもそもアンダーカテゴリーでも最近は日本に勝てずにいるだけに、韓国の根本的なシステムに問題を抱えているとも言われている。
検証を行う韓国サッカー協会はむしろベント監督を支持しW杯を迎えるのか、あるいは……。一体どのような判断を下すのか注目される。
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