【鹿島】サポーターの前で初采配、鬼木達監督が水戸戦後の記者会見で強調したこととは?「特に攻撃したあとのボール回収、そこは大事にしたい」
水戸戦後の記者会見に臨む鹿島の鬼木達監督。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA
高めにポイントを設定、「重要なのはゴール。(決め切るための)精度は高めていきたい」。
[PSM]水戸 1–1 鹿島/2025年2月1日14:00/ケーズデンキスタジアム水戸
Jリーグ・プレシーズンマッチ(PSM)『いばらきサッカーフェスティバル2025』鹿島アントラーズは水戸ホーリーホックとの一戦、関川郁万のオウンゴールで先制点を与えたものの、濃野公人のシュートに田川亨介が合わせた同点弾により1-1で引き分けた。
今季就任した鬼木達監督にとっては、サポーターの前での初采配に。指揮官は試合後の記者会見で、勝利できなかったことを悔やみ、「チームとして狙いの部分」を持って臨み、「まだ偏りもあり、少しずつ修正、もしくは積み上げをしていきたい」と課題を挙げた。
後半はスコアレスだったものの、途中出場した選手が強度を発揮。狙っている高い位置からのボール奪取からチャンスも作り出していった。
「交代出場した選手が勢いを与えてくれました。狙っている崩しも数回ですが、出ていました。徐々に選手の目が合ってきたのは良かった部分です。ただ勝たなければいけなかった。重要なのはゴール。(決め切るための)精度は高めていきたいです。選手は今持っている100パーセントの力を出し切ってくれたと思います」
そして鬼木監督は「全ての面で一つずつレベルアップしていき、一段、二段、三段ぐらい上げないといけない。そのためにやれることを、全てやっていきたいです」と強調した。
その課題について、この90分の実戦を経て、鬼木監督は少し具体的に語る。
「狙っている部分を出せた回数が少なかったのは確かです。少しコンパクトさを欠き、自分の指示で長いボールを少し上手に使おうというところもあって、その意味では、セカンドボールの回収のところができれば、また全然違ったと思います。
ゲームコントロールのところは課題になってくると思います。コンパクトさを欠いたことで守備にエネルギーを使ってしまい、良い攻撃ができれば狙っている守備はもっともっとできていくのかなと思います」
そしてこの日のかなり攻撃的だった組み合わせとそのパフォーマンスについて、鬼木監督は次のように評価していた。
「いろいろな組み合わせのところで、既存の選手はコミュニケーションを取れているので、新しく加わった選手、それに長期離脱から戻った何人かの選手がゲーム勘を取り戻しているかを見たいという起用でもありました。
(田川亨介の起用された)左サイドからはスピードを生かしていくところがメインにありました。(右サイドの)タロー(荒木遼太郎)は中盤でどれだけボールを受けられるか。起点をより前に作っていたので、そこの難しさはあったと思いますが、みんな良くやってくれました」
鬼木監督はボールを奪い切ることの重要性を強調していた。
「守備の部分は大事だと思います。ボールをしっかり奪い切るところ。攻撃の回数や質はまだまだこれからですが、その意味ではすぐ(ボールを)回収できるかどうか、そこで攻撃の回数を増やしていきたいです。相手のほうが回収率が高かったと思います。特に攻撃したあとの回収率、そこは大事かなと思います」
後半出場した師岡柊生、小池龍太、樋口雄太、ルーキー徳田誉、そして三竿健斗は、その指揮官の期待に応えるような強度を発揮していた。さらに負傷から復帰したチャヴリッチは短時間ながら、明らかな違いを作り出していた。
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