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【なでしこ】ニールセン監督、豪州戦後の記者会見一問一答、心構えの“改革”を促す「ターゲットは主導権の掌握」「そのためにも自信を持つことを意識」

髙橋はなに指示を出すニールセン監督と、日本女子代表のベンチの様子 写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

「これで幸せに感じないほうが逆に難しいかもしれません」。このあとコロンビア、米国と対戦へ。

[SheBlieves Cup 第1戦]日本女子代表 4–0 豪州女子代表/2025年2月21日(現地20日)/ヒューストン

 ニルス・ニールセン監督が就任しての初戦、サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)が米国での「SheBlieves Cup」で、オーストラリア女子代表に4-0の勝利を収めた。田中美南が2ゴール・1アシストを記録し、浜野まいか、南萌華も1得点。北川ひかるも2アシストと活躍した。

 ニールセン監督は試合後の記者会見で、次のように初陣の勝利を振り返った。

「チームとしてやりたいことを、ゲームの始めから見せられたと思います。今日の結果には非常に満足しています。この日のターゲットは、試合の主導権を握ることでした。ボールを持っている時、持っていない時、いずれも主導権を握られたと思います」

「選手の態度が非常に素晴らしく、ミスを起こしたあとはリカバリーしようという姿が見られました。ミスしたからと言って、そのあとのプレーに影響せず、そういったピッチ上での態度がとても良かったと思います」

 特に3点目は、長谷川唯を起点に切り崩し、田中の折り返しのラストパスに浜野が詰めて決めてみせた。見事な連係からのゴールだった。

「自分たちがいま取り組んでいることを表現できた素晴らしいゴールでした。その3点目はまるで私がファンかのように喜んでしまいました」

 なでしこジャパン初の外国籍指揮官となるニールセン監督は、なでしこの選手たちに試合を徹底して支配するように挑戦を促し、それが”できる”と自信を持たせようと働きかける。広い視座から、日本女子代表はそれができるはずだというスタンスに立ち、最近結果を残せていないため弱気になりがち……そんな意識から改革していこうとしていることが伝わる。

「4得点を決められて、さらにチャンスもありました。結果を見れば、非常に素晴らしかったと思います。これで幸せに感じないほうが逆に難しいかもしれません。そのなかでも修正しなければいけないところはあります。心構えを変えて行こうとは伝えていますし、さらにチャンスは増えてくると思います」

「ゲームを支配することを私たちはキーに挙げて取り組んでいます。しっかり理解してできているとピッチから感じ取れました。ピッチ外でも、そのために自信を持つことを、選手たちは意識してくれていると感じました」

 また熊谷紗希のアンカー起用について。これまでなかなか日本女子代表では機能しなかったが、今回は高い位置でボール奪取に絡み、より高いエリアから日本が主導権を握った状態でのアタックにつなげた。

「熊谷選手とはアンカーの役割について、少し話をしました。経験のある選手で、言わなくても、どのようにプレーするかは分かっています。もちろん日本代表で何度かプレーしているのは分かっています。さらに彼女はチャレンジしたいと意欲的で、5回欧州選手権で優勝し、ワールドチャンピオンにもなっている選手であり、特に心配していません」

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 日本はこのあと日本時間2月24日4時からコロンビア女子代表、27日12時30分からアメリカ女子代表と対戦する。

19歳の古賀塔子はセンターバックでフル出場し、豪州を相手に無失点勝利に貢献した 写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA