【ドイツ発】バイエルンが「復権」印象付けるレバークーゼン戦の快勝劇。痺れたケインの渾身ヘッド弾! CLラウンド16 第1戦
ゴールを決めて咆哮するバイエルンのケイン。(C)Midori Ikenouchi
ノイアーが喜びすぎて負傷…21歳ウルビッヒがデビュー。
[CL ラウンド16]バイエルン 3-0 レバークーゼン/2025年3月6日(現地5日)/アリアンツ・アレーナ
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16の第1戦、FCバイエルン・ミュンヘンが3-0でバイエル・レバークーゼンに先勝した。
CLのベスト16に残ったブンデスリーガの優勝を狙うトップ2が、このタイミングでまたも対決が実現。現在リーグ首位のバイエルンは昨季王者レバークーゼンとブンデスリーガ2試合とも引き分け、DFBカップでは敗れていた。
直近の伊藤も先発したリーグ戦の対戦ではスコアレスで引き分けたものの、攻め込まれたうえ記録上初のシュート数前半なし、総シュート最少4本、枠内ゼロ本など歴史的な凡戦を演じてしまっただけに、この日のパフォーマンスが懸念されたが――。
ほぼベストメンバーで臨んだバイエルンの勇敢さが光った。
いつも以上に力と熱のこもったチャントが響き渡るなか、両チームともに立ち上がりからアグレッシブさを前面に押し出していく。すると上回ったのはホームチームだ。
9分、右サイドの打開に成功したマイケル・オリーズがすぐさま高速クロスを上げる。エースのハリー・ケインはDFの背後から抜け出すと、恐れず強烈なヘディングシュートを叩き込み、ホームチームに先制点をもたらした。
そして54分には、ケガから復帰したヨシュア・キミッヒが左サイドから放ったロングシュートをレバークーゼンのGKマチェイ・コヴァージュがセーブ。そのこぼれたところにいたジャマル・ムシアラが押し込み、リードを2点に広げた。
しかし歓喜の際に右足を痛めたキャプテンのGKマヌエル・ノイアーが、ヨナス・ウルビッヒと交代するハプニングも発生。キャプテンの腕章はノイアーからキミッヒに託された。
第2戦のホームゲームにつなげるためにも強度を高めるレバークーゼンだが、ノルディ・ムキエレがこの日2枚目のイエローカードを受けて退場処分に。すると数的優位に立ったバイエルンが改めて優位に立ち、ケインがVARによりCKの際に羽交い絞めにされたのをファウルと判定される。バイエルンの『9番』が自らPKを沈める。
ドッペルパック達成で、試合を決定づける一撃に! 超満員7万5000人のボルテージも最高潮に達した。
この日バイエルンで公式デビューを果たした弱冠21歳のウルビッヒは無失点に抑え、自信を深めていた。また伊藤洋輝はベンチ入りしたものの、出場機会を得られなかった。
試合後の記者会見で、レバークーゼンのシャビ・アロンソ監督は「バイエルンに勝つために全力で挑んだものの、ペースがうまく掴めなかったうえに、ムキエレのレッドカードは非常に痛手となった」と悔やんだ。
一方、バイエルンのヴァンサン・コンパニ監督は「今日の試合は非常に上手く行きました。冷静にまずは今週末のボーフム戦に備えます。そのあと、レバークーゼンとのアウェー戦への準備に取り掛かります」と、喜びの笑みを浮かべた。
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劣勢も予想されたなか、バイエルンの復活を印象付けるように、申し分ない90分間を演じた。もちろん、真価が問われるのは日本時間12日の第2戦だが、大きなアドバンテージを得られた。今週末のブンデスリーガでは、三好康児の所属するVfLボーフムと再びホームで対戦する。
text and photo by Midori Ikenouchi