令和の新連立で議員定数削減、ホリエモン「潰しにかかっている」と”政治闘争”の思惑を読む
ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏。(C)SAKANOWA
自民、維新にとっては有利!? しかし…。
自民党の高市早苗氏の総裁就任を経て、同党は日本維新の会と10月20日に12項目に関する政策で大筋合意に至り連立政権の樹立に合意した。維新は閣外協力になるという。
この”令和の新連立”発足を受けて、注目を集めるのが、維新が掲げた国会議員の議員定数削減案だ。約1割の削減を主張している。
国会議員の裏金問題があとを絶たず、まずは身を切る決断が重要との姿勢を国民に示したいという考えがある。急激な人口減少社会にも突入しており、一定の理解は得られそうだ。
一方、議員たちにとっては死活問題である。特に小規模政党は危機感を募らせる。
「チームみらい」の安野貴博氏は自身のエックス(@takahiroanno)で、『議員定数削減のデメリット』と題した投稿を行った。「政治不信の中、『ロクに仕事をしない議員なんか減らすべき!』と思われる方がいらっしゃることは理解できます」としながらも「私は議員定数削減は政治の新陳代謝を悪化させ、むしろ議会への信頼度を落とす可能性があると考え、反対の立場です」として、3つの理由を挙げた。
1)国会議員の新陳代謝がより悪化する
2)諸外国と比較して日本は国会議員の数がそもそも少ない
3)定数削減によって得られるコストメリットは限定的
すると実業家のホリエモンこと堀江貴文氏(@takapon_jp)はこの投稿をリプライし、次のように背景にある政党の思惑を綴った。
「たぶんそういう正論の話じゃなくてこれって泥臭い政治闘争の話で、小選挙区の票を固められる自民、維新、立憲にとっては有利で公明、参政、れいわあたりを潰しにかかってるというシンプルな話かと。そしてこれは正論をぶち上げても彼らの数の論理で押し切られますね」
枠が限られれば、地盤のある世襲議員などのほうがより力を発揮し、新規参入はさらに厳しくなるというのが安野氏の主張だ。とはいえ一方で、そういった政治の土壌が変わらず続いてきてしまったのもまた事実ではある。
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もちろん定数削減が実現した場合、党首の個性を立てて戦ってきた小規模政党、それができず苦戦する既成政党は、新たな戦略が必須になる。



