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火をおこせるか?本田圭佑が「教育」の根幹に問題提起

本田圭佑。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

現代社会では、”学ぶ”機会を失っている事柄も増えてきた。

 メルボルン・ビクトリーを退団し、現在フリーの元日本代表MF本田圭佑が8月8日、SNSのツイッター(アカウントは @kskgroup2017 )で、今度は「学問」「教育」について私見を述べて、議論を巻き起こしている。

 本田は次のようにつぶやいた。

「なぜ学校では学問を最初に教えようとするのか?

 本当にそれが生きていく為に必要なことなのか?

 例えば、何か起こったときに火を自分でおこしたこともない僕はちゃんとした教育を受けたことになるのか?

 こんなにも自然災害が身近であるのに。」

 そのように本田は問題提起している。

 生きるために最低限必要なことを、学校で教えなくていいのか? もちろん一般論としては、学校は教育の場なのだから、まず生きていくための文字や計算を知り、学識を身に付ける場所になっている。

 ただ、本田は「火のおこしかたが分からない」と例に出している。

 火のおこしかたは大半の人が分からないだろう。しかも、そろそろライターやマッチを知らずに大人になっていくケースも出てくるだろう。そのように、生活上の当たり前だったことが、人によっては当たり前でなくなっていくことが増えていきそうだ。

 本田の指摘からは、時代の移り変わりとともに、以前であれば家庭や地域のなかで自然と”学んでいた””身につけていた”ことを、現代社会では、する必要がなくなり、学べなくなっていることも多々ある、ということへの危機感が浮かんでくる。

 下手をすれば、危機的状況下で、周りにいる誰もが火をおこせない、という状況も起こりうる。暮らしは便利になったが、意外と生き抜く力は落ちているかもしれない。では、いったい、何を優先して次世代に教えればいいのか? とはいえ、そういう状況に陥ることが、まずないとも言えて、だからこその議論のテーマとも言える。

 学校で教えるべきことの優先度も、時代によって変化していかなければいけないかもしれない。このツイートに対するコメント欄には、いろいろな書き込みがされているが、本田としては、あえて突拍子もない意見や発想を求めて、「火」をテーマに出してきたのかもしれない。

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Topics: Keisuke HONDA raised the issue of education.

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