【ACL 横浜FM】収穫と課題の価値ある勝点3、全北現代に競り勝つ!
横浜FMの仲川輝人。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
やや劣勢にも立たされたが…空回りを起こした相手の退場劇にも救われる。
[ACL GS1節] 全北現代 1-2 横浜FM/2020年2月12日/全州ワールドカップスタジアム
アジアチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ初戦、2019シーズンJリーグ王者の横浜F・マリノスがアウェーで韓国の全北現代モータースに2-1の勝利を収め、幸先よく勝点3を獲得した。収穫と課題の両方が見えたなか、敵地に乗り込み価値ある勝点3を掴んでみせた。
横浜FMは守護神の朴一圭、エジガル・ジュニオが外国籍選手枠の関係により、このグループステージは登録外に。GKには今季徳島ヴォルティスから加入した梶川裕嗣が入っている。さらに8日に行われたゼロックス・スーパーカップで足を打撲したエリキも今回メンバー外に。スーパーカップに続いて、最前線にはオナイウ阿道が入った。
一方の全北現代では、昨季この大会で慶南FCの一員として鹿島アントラーズからゴールを決めた邦本宜裕が先発した。
立ち上がりから横浜FM優勢で試合は進み、33分、切れのある動きで再三に渡り右サイドを打開していた仲川のクロスに、逆サイドから詰めた遠藤がボレーで合わせて先制に成功する。
さらに37分、前掛かる相手の背後を突き、遠藤が左サイドをドリブルで突破。そのクロスに右サイドから仲川が詰めたところ、クリアした相手のキックがゴールネットを揺らす。
2-0で折り返したアウェーチームは後半も試合をコントロール。69分には相手チームに退場者が出る。しかし、なかなかゴールを攻略できずにいると、80分、GK梶川が飛び出したものの、畠中槙之輔と相手選手に交錯してクリアミス。痛恨のミスから1点を返された。
数的優位とはいえ、攻めるのか、守るのか。横浜FMの戦い方にやや迷いが感じられると、なんと相手選手が何を血迷ったのか、直後に2度のラフプレーを続けて2枚のイエローカードをもらい退場処分に……。
横浜FMは11人対9人となり、空回りをした相手にも助けられる形になった。
アウェーチームは2-1で逃げ切り、関門と言えるアウェーでの初戦で勝点3を獲得。ただ、まだシーズン突入直後だが、オナイウ(決定機を作り出してはいたが)、梶川、さらに復帰した水沼宏太といった新加入選手が、ポステコグルー監督のスタイルにフィットしていけるのか。そこはやや気掛かりか。
もちろんJリーグ開幕はこれからだ。それでも昨季はエジガル・ジュニオ、朴一圭、エリキ、マテウスらが早い段階でハマったことでリーグ優勝を果たしたことを考えると、少なからず不安材料ではあるか。
もちろん練習をこなすなかで真価を発揮したティーラトンの例もある。それだけに、今は根を張り幹を太くする時期であり――杞憂に終わる可能性も多いにある。
いずれにせよ、横浜F・マリノスが収穫と課題、両方を”土産”に帰還する。
横浜のメンバーは次の通り。
▼横浜F・マリノス
▽先発
GK
21 梶川裕嗣
DF
5 ティーラトン
13 チアゴ・マルチンス
27 松原 健
44 畠中槙之輔
MF
6 扇原貴宏
8 喜田拓也
11 遠藤渓太
(89分→18 水沼宏太)
FW
9 マルコス・ジュニオール
(85分→7 大津祐樹
23 仲川輝人
45 オナイウ阿道
▽控え
GK
31 オビ・パウエル・オビンナ
DF
15 伊藤槙人
16 高野 遼
33 和田拓也
MF
26 渡辺皓太
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[文:サカノワ編集グループ]