×

「サッカーは来年再開も」新型コロナ、ドイツに衝撃!専門家が説いた最悪のシナリオ

ハノーファーの原口元気。ブンデスリーガは再開できるのか?写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

ハンブルクの学者が、プロサッカーの開放など「娯楽の場は最後であるべき」と見解。無観客試合は「解説策にならない」。

 新型コロナウイルスの感染拡大と予防のため、現在中断されているドイツ・ブンデスリーガは、このまま終わってしまうという可能性も出ている。そうしたなか、『キッカー』『エクスブレス』など複数メディアが、このほどハンブルクの研究所の専門家が「NDR-Sportclub」で、最悪の場合、プロサッカーの再開は「来年の早期になる」と発言したことを大々的に取り上げている。

 発言したのは、ベルンハルトーノホト医学研究所のヨナス・シュミット・チャナシット教授(40歳)だ。まず、現時点の状況について、「(サッカーに)別れを告げなければいけないかもしれません。シーズンを最後まで行うことは(全試合実施)、現実的ではありません」と主張する。

 イタリアやスペインの周辺各国など、「ヨーロッパで何が起きていて、どうなるのか見守らなければいけません。最悪の場合、サッカーを再びできるようになるまで時間が掛かるでしょう。状況をさらに悪化させ、生活を締め付ける可能性があるからです」と言う。一旦、この状況を収束させるまで、プロサッカーの開催は難しいのではないか。そのような見解を示す。

 ブンデスリーガは4月2日までの中断を発表し、無観客試合(=ゴーストゲーム)の開催もあり得ると発言している。ただしチャナシット教授は「ゴーストゲームであっても、人は会って観たいと思うでしょう」と主張。サッカーの再開は疾病の流行が収束し社会が「正常」を取り戻したあと、最後の段階にゴーサインを出すべきだ、と言うのだ。 

「現在の時間経過を考え私たちが話しているのは、(サッカーは)来年の早い段階になることも考えられるということです」

 つまり今年中、プロサッカーができない可能性もある。それぐらいの状況も念頭に置くべきだというのだ。

「ネジ(緊張)を緩めるかどうかという以前の段階で、まず決定しなければいけない事柄が、現実的にはたくさんあります。子どもの遊び場、娯楽施設、そういった人々が会って楽しむところは最後の段階に開放すべきです。フットボールも過小に評価してはいけません」

 もちろん、そこまで警戒すべき必要があるかなど、いろいろな意見もあるだろう。ただ、社会が動き出し、問題がないようだ。そういった状況になってから開催すべきではないかという見解だ。

 東京オリンピック開催に向けても影響を与える発言と言える。リバプールFCのユルゲン・クロップ監督も強調するように、「サッカーは生きるうえで最も重要ではない中で、一番大切なもの」であり、今回の専門家の見解は、しばらくサッカーが休止されることもあり得る――その覚悟を求めているようだ。

関連記事:レアルのジダン監督続投決定的、久保建英らレンタル組「大量復帰」!?

[文:サカノワ編集グループ]

Ads

Ads