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「勝つために行く」浦和レッズ加入決定のアレクサンダー・ショルツが日本出発を前に熱い決意

欧州CLの舞台に立ったFCミッティランのDFアレクサンダー・ショルツ。(Photo by Marco Luzzani/Getty Images)

PK9本全て成功。ミッティランに初の優勝カップ、CL本戦出場をもたらす。「最高の思い出は――」

 J1リーグ浦和レッズへの完全移籍が決まったデンマーク1部(スーペルリーガ)FCミッティランのDFアレクサンダー・ショルツ( Alexander Scholz )が5月31日、ミッティランの公式サイトでインタビューに応じ、支えてくれた現地のサポーターに惜別のメッセージを送っている。

 28歳の元U-21デンマーク代表DFは最高の思い出について、今シーズンのUEFA欧州チャンピオズリーグ(CL)出場を挙げる。

「CL出場は最高の思い出です。クラブにとっても、高揚した特別な雰囲気に包まれていました」

 そのうえで“大仕事”を振り返る。2018-19シーズン、ミッティランがデンマーク・カップ初優勝を果たした決勝のブレンビーIF戦、120分戦って1-1のまま両者譲らずPK戦にもつれた。そのラスト5人目のキッカーを務めて成功――優勝カップをもたらしたのがこの闘将だった。

 さらには今季、予備選2・3回戦を勝ち進んで臨んだCL予選・スラヴィア・プラハとの第2戦(第1戦はスコアレスドロー)、アウェーゴールルールでリードを許す1-1で迎えた84分、逆転のPKを決めたのもこの男だった(さらに2点追加し、トータル4-1に)。そして悲願だったCL本戦(グループステージ)に導いたのだ。

 ショルツはそうした人生の分岐点に言及する。

「ええ、もちろんクールでした。一選手としても、個人的にも、そのような決定的な瞬間を、私も欲していました。自分自身に対する洞察を得る機会となりました。その責任を与えてくれたクラブに感謝しています。そうでなければ、私は今の決断力を得られずにいたでしょう」

 彼はそのように謙虚に語る。なんとミッティランでPKは9回蹴り、すべて決めているそうだ。だからこそファンからも信頼を寄せられ、今季は選手の投票によるリーグMVP(最優秀選手賞)も受賞した。

「あのカップ戦決勝で多くの皆さんと歓喜を分かち合えたことは鮮明な思い出として刻まれています」

 そして新たな戦いの場として日本を選んだ理由について、ショルツは「ずっと長い間欲していたのが、これだと感じ取れました。実際、こうした大きな転機のため、サッカーを続けてきたと言えます。アジアでのサッカーライフがとても楽しみです」と言う。

 ショルツは誓う。

「私が抱く期待は常に変わりません。勝つために、そこへ行くのです。勝利のために貢献するだけです。どこにいても、私自身に対する要求は同じです。良い形で過ごせた今シーズンから継続し、できるだけ早く調整しないといけませんね」

 何とも逞しく、頼もしい言葉だ。ミッティラン史上最強と言っても過言ではない、身長189センチの闘争心溢れるディフェンダー。アレクサンダー・ショルツがいよいよ浦和のユニフォームを身にまとい、Jリーグの舞台に立つ。

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[文:サカノワ編集グループ]

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