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【浦和】阿部勇樹が記者会見の最後に涙したサポーターからの一言「サッカーをやってきて良かった」

記者会見で今季限りでの引退を発表した浦和の阿部勇樹。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

『あなたがいる浦和レッズの試合を見て、サッカーが好きになりました。ありがとう』

 J1リーグ浦和レッズのMF阿部勇樹(ABE Yuki)が11月14日、今シーズン限りでの現役引退を発表した。同日に記者会見が浦和市内のホテルで行われ、40歳になった「ナンバー22」はイビチャ・オシム氏、ミハイロ・ペトロヴィッチ氏の名前を挙げて、指導者の道に進みたいと語った。

「23年サッカーをやらせていただいて、本当に多くの監督に教えていただき、たくさんの選手とサッカーをしてきました。今後指導者の道へ行きたいと思っています。行かなければ、逆にこれまでの監督の失礼ではないか、だからこそチャレンジしたいと思っています」

「どんなに頑張ってもオシムさんやミシャさんのような指導者にはなれません。教えていただいたいことは、これからに生きていくと思います。しっかり自分の考えや強い信念を持って取り組み、お二人のような監督に負けないような指導者になれるよう頑張っていきたいです」

 また、この記者会見の最後、サポーターから届いたメッセージが読み上げられた。何度か涙を浮かべてきた阿部だが、登壇している際の最後に、それを受けて再び熱いものが込み上げた。

あなたがいる浦和レッズの試合を見て、サッカーが好きになりました。ありがとう』

 その一言に、阿部は心を打たれた。

「いや本当に、幸せだと思います。サッカーが好きになりました、という言葉を聞いて、サッカーをやってきて良かったと思いました。(サポーターの存在について)本当に支えていただいたし、ともに闘ってくれたと思います」

 そう言って、再び目頭を拭った。

 このあと、メジャーリーグベースボール、シンシナティ・レッズの秋山翔吾氏、さらに恩師である大木誠氏から花束が手渡され、阿部は驚きとともに改めて涙を浮かべた。

 阿部は1981年9月6日生まれ、千葉県出身の40歳。178センチ・77キロ。ジェフユナイテッド市原・千葉(当時・ジェフ千葉)― 浦和レッズ ― レスター・シティ ― 浦和レッズ。日本代表通算53試合・3得点。2010年の南アフリカ・ワールドカップ(W杯)ではレギュラーとしてベスト16進出に貢献。浦和では二度のACL制覇、さらにルヴァンカップ、天皇杯制覇を成し遂げている。

 今シーズンはJ1リーグ12試合・3得点、ルヴァンカップ6試合・0得点、天皇杯1試合・0得点。

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[文:サカノワ編集グループ]