【名古屋0-0浦和】酒井宏樹の幻ゴール…オフサイドが妥当も、主審によっては得点が認められていた
酒井宏樹。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
Jリーグジャッジリプレイで廣嶋禎数氏が詳しく解説。ゴールエリアで起きたことをポイントに挙げる。
[J1 38節] 名古屋 0-0 浦和/2021年12月4日14:00/豊田スタジアム
J1リーグ今季最終戦となった名古屋グランパス対浦和レッズの73分、浦和の日本代表DF酒井宏樹がジャンプヘッドでゴールネットを揺らした。しかしVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のチェックを経て、酒井のシュートに対し、GKランゲラックの前に立っていた小泉佳穂のオフサイドのファウルにより、この得点が認められなった。
このシーンが、DAZNの「Jリーグジャッジメント」で取り上げられ、元国際副審の廣嶋禎数氏が詳しく解説をした。
論点はオフサイドポジションにいる小泉が、GKに“影響”を与えたかどうか。カメラの角度によってその印象は異なる。
横から捉えたものだと、小泉がランゲラックの正面に立っているようで「影響=インパクト」を与えた感じもある。一方、ゴール正面から捉えたカメラだと、ランゲラックの視界を遮っていないようだ。
そうしたなか廣嶋氏は、小泉の「オフサイド」のファウルだと考えると自身の考えを示した。小泉について、確かにボールやGKに対するチャレンジはない。しかしGKとの距離が近く、影響を与えたと見たという。
そして廣嶋氏はこの事象がゴールエリアで起きたこともポイントに挙げた。「Jリーグ担当の審判の指導をした際、ゴールエリアの中で、GKと重なる位置で前に選手が立った場合、オフサイドの判断をしようということは言っていました」と指摘した。
しかし一方、「GKの視界を遮っていないかどうか」が、オフサイドの新たな解釈では重視されてきた。
その点で言うと、ランゲラックは酒井のインパクトの瞬間からボールを追えている。廣嶋氏は「ジャッジが分かれる可能性はあります。視線は遮っていません。そこではオフサイドになりません。あとはインパクト(=影響)です。GKが反応できたと判断すれば、得点が認められることもあります」とも語った。
つまり、主審によっては、オンサイドで得点が認められていたかもしれないという見解も示された。また、小泉や酒井のシュートコースがあと少しズレていれば……判定も異なったかもしれないということだ。
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[文:サカノワ編集グループ]