【Jリーグ】2022年も「サバイバルモード」継続、理念強化配分金は引き続き停止。319億4500万円の予算案を承認

「クラブ支援」「リーグ価値の維持向上」も念頭に置く。

　Jリーグは12月14日に社員総会と実行委員会を行い、2022年度の予算案を承認した。22年度の経常収益は319億4500万円（21年度予定：271億8100万円）で、47億6400万円の増額を予定している。当期経常は22億ほどの赤字を見込んでいるものの、正味財産期末残高は33億円のプラス。

　2022シーズンは「サバイバルモードの継続」（緊縮予算措置）、「クラブ支援」「リーグ価値の維持向上」、この３点が念頭に置かれた。

　コロナ禍を乗り切るため、2020年の黒字を21年と22年の赤字補填に活用する案が継続される。22年に計上されている赤字の主な要因は、新型コロナウイルス対策費として計上している15億円。あらゆる事態を想定してのJリーグバブル、検査費がその大半を占める。

　また、Ｊリーグが保有するノウハウをほかのスポーツにも提供する方針を強化。公益法人としての事業内容を拡大する予定。それに伴い経常収益予算、経常費用予算が共に増加している。例えばWEリーグなどへ、映像事業収益、データ事業収益、ライツ事業収益が、それぞれ計上されている。

　一方、降格救済金は再開されるが、理念強化配分金の停止は継続に(19年以前の順位に基づく支給は実施)。

　降格救済金は21年に降格決定したクラブの場合、22年、23年の２年間が支給対象となる。

　なお2020年の新型コロナウイルス対策として行った予算削減に伴う「剰余金」について、 2021年、2022年の２年間で概ね費消する。新型コロナウイルスの打撃とその対策などにより、様々な増減があるものの、結果として2020年を除き収支ともに逓増している。

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[文：サカノワ編集グループ]