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【浦和】太宰、三島を読むショルツ。納豆も気に入り「もう90%日本人です」

浦和レッズのアレクサンダー・ショルツ。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

沖縄キャンプには7冊持ち込み、すでに5冊読破。

 J1リーグ浦和レッズのアレクサンダー・ショルツが1月29日、オンラインによる取材に応じて、来日2年目の日本で初めて迎える開幕からのシーズンについて、そして沖縄キャンプでのこれまでのパフォーマンスについて語った。

「プレシーズンから取り組めることで、自分にとって流れがより楽になっています。リカルド監督のアイデア、そしてクラブのことも理解できています。昨年も頑張ったもののトップコンディションまで持って行けずにいたシーズンでした。今季は開幕からシャープな動きを見せたいです」

 そのように新たな環境への適応に昨年は苦労したが、2022年はより集中できていると強調する。ちなみに、初来日直後は、外国人がひとりで行動するのは不可能だと痛感した。

 電話やインターネットに接続する問題が発生すると、一人では解決できない。そうなるとクラブからの情報も得られないと不安にも陥った。またコロナ禍では電車に乗れず、常に送迎に委ねなければいけなかった。

「まるで子供のようでした」と、これからは一人でも行動できるようになっていきたいと言う。とはいえ、あくまでもサッカー選手であり「まずは近場で」少しずつ行動範囲を広げられればと願う。

 また制約がある中では、身近なところで世界も広げていきたいとも考える。

「本は読んでいきたい。またこれまで料理に興味はありませんでしたが、日本人にとって料理や食事がとても大切なテーマだと気付かされ、私もそういったところに触れていきたいです」

 そして29歳のショルツは夏目漱石、太宰治、三島由紀夫といった日本人作家の小説を英文で読む。沖縄キャンプでは、7冊を持ち込みすでに5冊を読破したそうだ。

「キャンプ中も新たに5冊を読みました。そして最初はあまり好きではなかった納豆にトライし続けて、今は大好きになって食べるようになりました。もう、90パーセント日本人ですね。

 ただ、食事の時、キャスパー(ユンカー)が『臭いぞ』と言うので、そこをどう解決するかが今の問題です(笑)。

 また、体のケアをしている時、通訳の羽生と話をして、沖縄独特の文化や食事について聞いて、沖縄キャンプを楽しんでいます」

 そのように沖縄の環境に身を置くことで心身ともにリフレッシュしつつ、体をしっかり追い込めている。

 この合宿で読んだ小説の中では、三島由紀夫の作品が気に入った(おそらく『命売ります』英題:Life for Sale)。

 30日には非公開でサガン鳥栖とのトレーニングマッチが組まれている。29歳のデンマーク人ディフェンダーは、「走行距離を伸ばし、試合のリズムを作っていきたいです。どれだけハードに練習しても、試合になれば異なります。テンポや競り合いのところは、練習試合を積むことで身についていきます。特有の緊張感もあります。ベストを尽くしたいです」と楽しみにしていた。

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