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【浦和】自称「地味な選手」平野佑一、新たな高みへ「点に絡んでいきたい」

平野佑一。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

「練習で出せている形を、いかに試合で出すか。高い位置でプレーすることを意識したい」

 J1リーグ浦和レッズのMF平野佑一が2月3日、オンラインによる取材に応じて、浦和で初めて開幕から迎える加入2年目のシーズンへの抱負を語った。リスク管理に長けビルドアップの起点として重宝されたレジスタは、「より点に絡んでいきたい」と意欲を示した。

 昨年の夏に水戸ホーリーホックから完全移籍で加入。さっそくリーグ13試合など公式戦20試合に出場し、天皇杯の優勝にも貢献した。来月26歳の誕生日を迎える「司令塔」は、フィニッシュの回数を増やすことを意識したいと言う。

 自身を「地味な選手」と評す平野は、「これまでのサッカー人生で目立とうとすると、空回りしてしてきた」と自己分析する。

 しかし、その考えも少し変わってきた。

「一つ上のステージに立つ選手になるためには、点数にこだわっていきたいです。点の取れるボランチが理想です。練習からそういう意識で行ければ、『空回りする』という課題も克服できると思います。シュートは不得意な分野ではないので、今年は積極的にどんどん(足を)振っていきたいです」

 昨季は少なからず自分のことで一杯、いっぱいになることもあったと言うが、J1の戦いを知り、手応えも得て、「右肩上がりのいいキャンプを送れています」と、沖縄でさらに自信も積み重ねられている。

「(昨季は)自分の力を最大限を出せたかは分かりませんが、出せる部分も多く、J1の強度、ルーティンなどを理解できたのは良かったです。課題として、点に絡み、ここぞというところで強い相手にも変わらないプレーをしていきたい。それは日々の練習の一つひとつの意識で違いが生まれるところです」

 イメージはモドリッチのような隙を見逃さないショット。

「昨年は打たされた感のシュートが多く、自分の形で放ったシュートがなかったかもしれません。練習で出せている形を、いかに試合で出すか。高い位置でプレーすることを意識したいです」

 また同タイプである岩尾憲の加入も、むしろ歓迎する。「ボランチが揃うチームは、全体の層が厚くなれる」という持論もある。

 水戸ホーリーホックの大先輩でもあり、平野は「関われるのは貴重です。ライバルであり高め合える存在にもなりたいです。過密日程も控え、いいチームになるための土台として切磋琢磨していきたい。やりがいのある1年、すごいワクワクしています」と言う。

 そして昨季の締めくくり、天皇杯優勝後のセレモニーでの平野のダンスが話題を集めた。

「変幻自在でいろいろやらせていただいています。本当は真面目でいきたいのですが、槙野選手をはじめいなくなってしまい、求められる場面があれば躊躇なく、明本(考浩)という右腕とともに出していきたいです」

 ピッチの内と外で、浦和の「40番」平野が新たな一面を見せてくれそうだ。

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[文:塚越始]

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